さぁ!『It's Showtime!!』~怪盗 クロウ~
最初に飛び出したのは、クロウだった。
「行くぞ『ファントムシーフ』・・・・『デスガラン』!」
『グァァァァァ!?』
クロウは『ファントムシーフ』を召喚して中級呪縛魔法を唱え、『自由の奴隷』たちを一掃する。
「うわっ!なんつう威力だ!」
「すっごーい!」
「ほわぁぁ・・・・・」
俺達三人はクロウの強さに感心した。
「よーし!俺らも負けねぇ!行くぜ『ノベリスト』!『超大振り』!」
『ドワァァァァァ!?』
『ノベリスト』を召喚し、『ぶん殴り』の強化版『超大振り』を放ち、辺り一面の『カウチポテト』たちを吹っ飛ばす。
「行くよ!『リッター』、『月刃蝶』」
「来て!『ドラゴーネ』!『フレイムキャノン』!」
エルメスは『リッター』を召喚し、まるで月の光で照らされる蝶が舞うように剣で鮮やかに高速で斬りまくった。
エッガーは『ドラゴーネ』を召喚し、その口から業火の火球を造り、『カウチポテト』に向けて、発射する。
そうして数分も立たず、この部屋にいた『カウチポテト』たちは消滅した。
「よっし!ここはもう終わったか!」
「そうだね!あとはあのレオダイールだけだよ!」
「・・・・・・あれ?いませんよ?」
「ハァ★」
そこを見渡すとレオダイールの姿がなかった。
「恐らく、逃げただろうな・・・・・早く追いかけよう!」
「あぁ!・・・・まてやこらぁー!!」
俺達は急いでレオダイールのとこへ追いかけた。
城の外へと出るが・・・・・・
「くっそ!どこに行った!」
「・・・・?あれ?エッガーちゃんがいないよ?」
「えぇ!?」
「はぁ!なにしてんの!?」
エッガーの姿が見当たらない・・・・・まだあの城にいんの!?迷子か!?
と考えていたが、後からエッガーが来た。
「ご・・・・ごめんなさーい!遅れました!」
「あっ来た」
「たっく・・・・お前なんで迷子に・・・・・」
「なってんだ」と俺は言おうとしたが・・・・・エッガーを見るとほっぺがリスのように膨らんでいた・・・・あと、袋の中食べ物があった。
「「「・・・・・・・・・」」」
「ふみまふぇん・・・・・ふぃろがふぃろふぎてまいごになっふぇました・・・・もごもご」
「「「・・・・・・・・・」」」
・・・・・・とりあえずいわせてくれ。
「お前、この城の食堂のキッチン行って食べ物漁ったろ」
「ぎ・・・ぎくぅ!・・・・・そ・・・・そんなはず・・・・あ・・・・ありまふぇん・・・・」
とエッガーがなぜばれた!みたいな顔をしながら否定した。
「じゃぁ、このほっぺと袋はどう説明すんですか(怒)」
「い・・・いひゃい!いひゃい!」
と俺はエッガーの両方のほっぺを引っ張る。
「ご・・・・ごめんなひゃい!朝から何も食べてなくて・・・・だからちょうどいい臭いがしたのでそこへちょっと行って食べてました・・・・すみません・・・・」
「はぁ・・・・たっく・・・何バカなことしてんだ・・・・あの屑が見失ったじゃねーか」
とあの屑・・・・もといレオダイールがどこに行ったのか、分からなくなったが・・・・町がなんか騒がしくなった。
「あれ?なんかあの町・・・・騒がしくなってない?」
「!・・・・もしや・・・」
何かに気付いた俺はその町へ向かう。
「あっ!待ってよ、鷹野くん!」
エルメスたちも俺のあとを追うようにあの町に向かう。
▽▼▽▼▽▼▽▼▽▼▽▼
またに向かうとそこにはこの町の住人たちとレオダイールがいた。
「なっ!貴様ら!なんのつもりだ!」
『なんもつもりだとぉ!』
『それはこっちの台詞だ!』
『そうだそうだ!』
『よくも私の娘を!』
『こっちは俺っちの商売の金額を!』
と住人たちはレオダイールに不満の声で言っていた。
「くっ・・・・黙れ!そもそもこの町の領主はこの俺だぞ!もし俺を無くしたとして、替わりの領主がいないではな「いるさ・・・ここに」・・・なっ!貴様は!」
そこに現れたのは貴族の服を着た、キャッスロだった。
「今日から俺がこの町の領主だ・・・・・いままでご苦労なこったな・・・・・・屑の塊が・・・・・」
っとドスの効いた声で言う。
「ば・・・・バカな!そもそも領主は国王かそれに近い貴族ではないと決められないはず・・・・」
「だからその国王に特別に許可を貰ったんだよ・・・・・・たっく・・・・面倒なことしやがって・・・・」
っと俺の方に向く・・・・・・どこかちょっと嬉しそうな顔だった。
そもそもなんでこうなったのかは、『俺がやってほしいこと』を言った時・・・・・・・・
◇◆◇◆
『まず・・・・俺達があの屑を倒すからそのあとの領主はキャッスロが担当してくれ』
『なっ!?俺がか!?』
『あぁ・・・・聞けばあんた、相当この町の住人たちは親しまれてるからな・・・適任だと思ったからさ・・・』
『だが・・・・・それには国王かそれに近い貴族ではないと許可が・・・・・』
『それについては問題ない、どこぞの怪盗が前もって直接国王に頼んで領主を認める証の手配書がここにあるんでな・・・・・』
『!・・・・ふっ・・こいつ・・・・・』
『あとはあんたの名前を書けば直々に領主になる・・・・・・・頼んでくれるか?』
『たっく・・・・・・ほんとにしょうがないやつだな・・・・いいぜ・・・・そんなに言うんだったらなってやろうじゃねーか!』
『あぁ!頼んだぜ、キャッスロ!』
『あぁ・・・・ついでにこの住人たちを呼んでおくか・・・』
『ほぇ?なんで?』
『あの屑がこの住人たちにひどい仕打ちを受けられたもんでな・・・・その鬱憤をはらすためだな』
◇◆◇◆
ということである。
『おらおら!くらえ!』
『いままでの恨みじゃゴラァァァァァ!』
『くたばれ屑が!』
『オラオラオラオラ!』
『くらえやぁ!!』
と住人たちはレオダイールに石など投げつける。
「ぐはぁ!?いって!や・・・・止めないか貴様ら!!」
「もうあんたはおしまいだぜ・・・・さっさとくたばりな」
「そうだそうだ~」
「俺の・・・・・お父さんの苦しみを味わえ!」
「人を道具として思わないやつに鉄槌を!」
「さぁ!覚悟してください!」
「ぐっ・・・・・・おのれ・・・・いい気に・・・成り上がって!!・・・・・・ぐぅォォォォォォォォォォ!!!」
そういうとレオダイールは姿を変えた!
「「「「「!?」」」」」
『キサマラモ・・・・・ゼンイン・・・・クッテヤルァァァァァ!!!』
丸いボディにそこから口が出てきて歯と舌があり、王冠、ネックレスがつけられていた。どう考えても人ではない異形の姿だった。
「そうきたか!」
「まぁ・・・・・あの力があるってことはこうなるのは十中八九思ってたが・・・・ここからは俺達に任せな!」
「さぁ!かかってきなさい!返り討ちにしてあげる!」
「貴方はここで終わりです!行きますよ!」
俺達は変化したレオダイールに武器を手に取る。
『ムムム・・・イイダロウ・・・・マズハキサマラカライタダクトスルカ・・・・・・・サァ!オレノショクリョウにナルガイイ!!グオァァァァァァァァ!!』
そう言うと、レオダイールは俺達に襲いかかって来た。