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『スクイレル作戦』の始動①

・・・もし、このままグランの『頭痛』が治っていたのなら、

彼らは9年近くもそれをしないで良かったのかもしれない。

だが、グランの『頭痛』は、また彼を『頭痛』の海に

さらっていった。


だが、彼はその海にさらわれる前に、いくつかの指示を

出したので、アンジュや(銀色の妖精の守り手)達や、

ライトは、その通りに動き始めた。


~~~~~


(スクイレル)商会は、元々(銀色の妖精)商会

という名前の商会だった。

(銀色の妖精)商会時代は外国の薬を輸入販売していたが、

10年前にバッファー国に腰を落ち着けた商会は、

名を変えて、(スクイレル)商会となった。


(銀色の妖精)商会は薬を低価格で民にも小売りする、

利益度外視の商売をしていたが、名前を変えてからは

低価格で売る傍ら、、民から情報を買うようになった。

と、言うのも(スクイレル)商会の目的は、

『鎮痛剤』を作れるぐらいの『医学の進歩』だったので、

沢山の人間のありとあらゆる情報(データ)が必要だったからだ。


性別・年齢・体重・身長・病歴・生育歴・出身地etc.

の膨大な情報を低価格で売るのと引き替えに教えてもらい、

薬服用後の状態も必ず確認し、情報集めを徹底させた。

そして薬を作っている国や商会に、その情報をまとめた

資料を売ることで、利益を得るようになった。


その情報の売買を思いついたのは、へディック国から

バッファー国に移動する間にセデスに(銀色の妖精)

商会の仕事内容を聞いたグランだった。


そしてグランはイヴを守るために、(スクイレル)商会の

小売人達に、買う情報の追加をするように

セデスに命じた。それが以下の内容である。


・(神様の子ども)時代に(心の中の友達)が、いたか?

・(心の中の友達)がいた知り合いがいないか?

・へディック国の情報はどんな小さなモノでも買う。

・各々の家で、親から子へ、代々口伝で読み継がれていく

(物語)はないか?

・各国の昔話・民話・伝承を知らないか?

・本では見たことがないのに、頭に(物語)の

記憶がある者、もしくはそんな者が知り合いにいないか?

・今までに変わった(物語)を読んだ(見かけた)ことは

ないか?・・・etc.


それと同時にグランは(銀の妖精の守り手)の中忍として、

セデスが育てた、かつてのシーノン公爵領の領民達に、

周辺諸国中の本屋や、図書館を向かわせ、いくつかの本を

探すように命じた。


・流浪する武道家が姫を助けて、悪者をこらしめ、

国を救う英雄の本。

・下級貴族の娘が王子(もしくは身分の高い貴族)と、

恋に落ちる本。

・ここではない、別の世界のことを書いている(物語)

・各国の昔話。民話・伝承が書いてある本。

・誰も読むことが出来ない、四角張った文字で書かれた本。

・・・etc.


民達は、薬を低価格で売ってくれる(スクイレル)商会に

好意的だったので、それらを尋ねても、嫌な顔一つ

せずに教えてくれた。


次にグランは、愛する妻が双子を出産した後、

彼女を労うために、産後の肌に優しい

化粧品を作っていたのだが、それを妻に断りを入れてから、


その化粧品のレシピに、きつい香水の匂いを足して、

美術品になりそうなデザインの瓶に詰め、

諸外国の王侯貴族達の女性達に、必ず()()

売るようにと、セデスに命じた。


〈12の星が浮かぶ青空に紅獅子が、紅薔薇を加えている

銀色のリスを背に乗せて歩く姿〉が描かれたラベルの商品は、

とても高額な化粧品として、世に出た。


『紅獅子が守る銀色のリス』の印がついた化粧品は、

目玉が飛び出るくらい高価だったが、品質がとても

良かったので、貴族の女性達はそれをこぞって買い漁り、

常に品薄状態になった。どうしても欲しい物があると、

欲深な貴族はどうすればいいかと策を講じる。


傲慢で我が儘な貴族達は(スクイレル)商会の者を

自分の屋敷に呼びつけて、それを手に入れようとした。


そんな貴族達に(スクイレル)商会の商人達は、

「あなた様だから、()()()安くお分けします」と囁きながら、

低価格で提供する代わりに、王侯貴族達からも、

そうとわからぬように、欲しい情報を集めることに

成功したのだった。


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