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珈琲の妖怪マキネッタ  作者: 狐囃子
(第一章)コーヒーはこわくない
3/6

マキネッタ三部作 マキネッタはチートです

 そもそもマキネッタとは何でしょう。詳しくはWebで。


 …マキネッタの歴史や発展状況はどうでしょう。詳しくはWikipediaで。


 商品へのリンクはこちらになっておりますん。


 はい。ごめんなさい。


 それでは本やWebをあまり見ずに解説していこうと思います。もちろんカンニングしていると自白します。


 マキネッタとはエスプレッソ「かもしれない」コーヒーを作る単純な器械です。このマキネッタで精製された液体について、エスプレッソと呼ぶべきかモカと呼ぶべきかと気をもむことがあります。こむずかしい。

 

 ――ここでは液体をエスプレッソと書きます。味もエスプレッソですのでご安心を。エスプレッソとはなんとなく3倍濃く苦いコーヒーと思ってください。

 

 電気は使いません。火を焚く環境と、水と、挽いてあるコーヒー豆の粉だけでエスプレッソが作れる器械です。

 

 コーヒー豆の粉とはインスタントコーヒーではなく、商品の説明に「豆(粉)等」と書いてある粉です。細かい話はあとでやります。粉だけに。

 

 6人用マキネッタで沸かすとなると、水と粉を入れて火にかけるまでで2,3分、弱火~中火で4分~10分。合計十数分で美味しいエスプレッソの完成です。

 

 簡単です。

 

 ところで弱火~中火とはどういう火加減でしょう?

 ここが重要なポイントです。

 

 正しくわかちあいたい知識なので少し詳しく書きます。これがしっかりしていれば本当に簡単ですし、もれなく料理も上手になります。

 

 マキネッタの説明書では「弱火にかける」と書いてあります。これが正解でかつ正道でしょう。

 

 ガスコンロで一番小さな火力でやれば良いのか?というとそうではありません。

 実際に私の環境の一番小さな火力で沸かすと25分もかかってしまいます。

 

 これはガスコンロで一番小さな火力が「とろ火」だからです。

「鍋の底に火がつかない程度の火」というのが辞書や料理本における定説のようで、煮豆を作る時や汁物や鍋物を保温する時を考慮する火力のことを言います。

 

 なら少し強めにして弱火にしようというと、これがまた厄介なのです。

 例えば登山家が使う調理用ガスバーナーはどうでしょう。ちなみに登山家もマキネッタを使う方が多いそうです。ガスバーナーはコックの調整加減にもよりますがコンロの火力とは違います。

 

 何が言いたいのかというと、結局のところ弱火とは「なんとなく弱い火」というあいまいな言い方しかできないのです。

 

 それでもマキネッタを壊す勢いの火力は危険な筈なので、そこまでに至らない火力を見つける必要があります。そこで、その火力を言い表すために弱火~中火と書きました。

 

 ちなみに最弱のとろ火でマキネッタを使ってみたところ30分弱かかりました。

 これは時間がかかりすぎです。味の良し悪しについて言えばとろ火でも弱火でも、ほぼ同じ味わいになります。なお、美食倶楽部の魯山人レベルでは考えないものとします。

 

 裏技として沸かしたお湯をマキネッタに入れた後に粉を入れて沸かすという小技もあります。

 時間短縮できて良い方法なのですが濡れ布巾を用意しなくてはいけないことと、ここまでしてとろ火で抽出しても20分弱かかってしまいます。これでは魯山人も帰ってしまいます。

 

「弱火~中火で4分~10分」は水を使った時の妖怪流の時間制限です。

 私の家のガスコンロのツマミの半分、つまり中火ですと4分で抽出できました。

 しかし、これはすぐ飲みたい時にズボラでやってしまう場合で、マキネッタへのブラック労働……マキネッタを痛めるかもしれません。

 但し、1人用や3人用のマキネッタだともっと時間は短い筈です。

 

 細かい技術は不要。

 水、粉、火力など、ほんの少し気を付ければ後は安定したマキネッタだけでエスプレッソを味わうことができます。しかも半永久的に同じ味で。

 

 これぞチートでしょう。マキネッタが妖怪の類に思えるのもこういう理由からです。

 

 ここまでの説明はコーヒー業者の宣伝文句にも思えてあまりよろしくないので仕切り直します。私はどこにでも普通にいる消費者側の妖怪です。

 

 次の話では私の日常からマキネッタについての思いをダラダラと書かせていただきます。


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