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◆異世界で闇堕ち妃になった私は処女のまま正義と戦いあの女に必ず復讐する。  作者: あおいまな
第3章「マンゲールの悲しき墓守」
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38.マンゲールのふたつの顔

 私はイザヨイがいた場所まで戻ってみた。


 今度は小道をふさぐ怪しい女たちや男たちもいなかった。


 建物の二階へあがって奥の部屋にはいる。


 イザヨイはいなかった。


 また神殿の前へ戻った。


 辺りを見まわす。


 神殿を中心にして放射状に伸びる道のひとつひとつを覗いた。


 すると、神殿の背面、アキの母親の墓からまっすぐ先へいった突きあたりに、横に長い三階建ての古い宮殿があった。


 イザヨイが二階の廊下を進む。


 急いで駆けつけ、宮殿の入口を探した。そして、いちばん端にそれを見つけた。


 入ると、一階は石の牢獄ばかりが部屋になっており、それについた小さな扉は全て開いていた。


 そのまま大きな階段を二階へ上がった。


 神殿とは逆の窓を見ると、地下部分が地上になった広場があったが、切り出された大きな石がところどころで積み上げられ、ここからはよく見えないでいる。


 目を移すと、宮殿の中央でイザヨイは暗い色の制服を来た男たちと共に広場へ張り出したバルコニーに立っていた。


 そこへ走って向かった。


「二度と人々を働かせないように、ここを明け渡して欲しい」


 聞き覚えのある声が焦らせる。


「ここは誰にも渡さない」


 イザヨイは応じない。


 もう一度、窓を見る。


 広場の真ん中で、飛翔(ひしょう)は合わせた手首を下ろし、イザヨイに向け手のひらを開いた。


「やめて!」


 窓に叫んだ。





<続く>

※11月1日分は、31日のよるに更新しました。

次回は11月3日の21時5分ごろです。


(真夜中がとても寒いので、更新時間を「奇数の日の21時5分ごろ」に変更しました。よろしくお願いします)。

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★外伝↓。飛翔と憂理がネイチュに来る前の話。
飛翔の目線。
『 後悔という名のあやまち』


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