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◆異世界で闇堕ち妃になった私は処女のまま正義と戦いあの女に必ず復讐する。  作者: あおいまな
第1章・「私は必ず復讐する 」
18/103

18.転移してアキの宮殿へ戻る

 私がアキと住む皇太子の宮殿は、アキが直接統治する都市シャビエルを見下ろす標高八百メートルの山の上にあった。


 帝都からおよそ百キロメートル、破壊したドームからはおよそ六百キロメートル離れている。



 強い魔力を持つものは、転移という移動手段が取れた。


 わかりやすくいえば、瞬間移動のことだ。

 魔力の強さによって、移動の距離が伸びる。


 魔力を持たない普通の人間が一日に徒歩で移動できる距離は二十キロメートル。


 弱い魔力の持ち主も同じで一日に合計で二十キロメートル以下の転移ができる。


 少し魔力が強い者だと五十キロメートル。

 強い魔力を持つ者で百キロメートルがせいぜいだった。


 移動した先に他の物質がある場合は、それを押しのけて現れることになる。


 人がいた場合は突き飛ばすことになる。


 とはいえ、攻撃のさなかにいきなり現れ、ダメージを受けてしまうことを避けるため、常に盾を作って転移した。


 その盾は、接近した相手に反発力を与え、同等の強い盾を作らせた。


 それゆえ、狙って同じ場所に現れたところで、そのまま相手を魔力で倒すことはできない。



 距離もそうだが、転移はかかる時間も魔力に比例している。


 移動したい場所へ正確に移れるかどうかも魔力の強さに負っている。


 移動している姿を他の者に見られることはない。

 転移の瞬間は相手の目の前から消えることになる。


 しかし、本人にはかかった時間分、飛行機に乗っているかのような景色が過ぎて見える。


 アキは千キロメートルは正確な瞬間移動ができたが、私は一日に合計六百キロメートルの転移が最長で、それも六十分かかる(てい)たらくだった。


 


 私は破壊したドームから帰還するために転移したが、途中でふさわしい町を見つけ、そこに降りた。


 胸に巻いていたカナリア色の布をヴェールに変え、顔以外を覆う。


 親切そうな夫婦に嘘の事情を話して金を渡し、傷ついたカヤを託した。


 そして、後ろ髪をひかれながら転移を続け、シャビエルへ戻った。




 〈続く〉


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★外伝↓。飛翔と憂理がネイチュに来る前の話。
飛翔の目線。
『 後悔という名のあやまち』


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