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異世界転生してもワーカホリックが治らない  作者: 伯耆富士
やってきました異世界へ
14/43

名誉奪還のための行動開始

あけましておめでとうございます。

これからも不定期ですが細々と書いていきたいと思います。

 「ああああああ…」

 「ご主人様はどうしたんですか?」

 「さ~?聞いても答えてくれないの~」

 「突然この世界について勉強したい!などとおっしゃってましたけど」


 無職…無職ニートだと…?!いかん、いかんぞ!?そんな不名誉な職業(?)許されない!少なくとも俺は許容できない!


 「な、なあ、職業欄ってのは結構コロコロ変わったりするものなのか?」

 「職業欄ですか?まぁ、職業を変えれば変わるんじゃないですか?」

 「子供のころは誰々の子供、とかそういうのでしたからそんなに変わらないですけどね」

 「システィーナは子供のころ小さな暴君なんて職業になってたかしら~」

 「か、母さん!それは言わなくてもいいじゃないですか!」


 システィは結構やんちゃな子だったんだなー。そんなことは今はいい。どうやら職業を意図的に変えた際なんかは変わるみたいだが、俺はそんなものにジョブチェンジした覚えはない。


 「そういえば、私たちは神の子の眷属になってますね。ハクト様の眷属であり続ける限り変わりそうにないですね」

 「そうね~。神の子の眷属って職業というより種族な気もするのだけど…特にお仕事もないし?」

 「きっとご主人様をお守りするのが私たちの仕事ですよ!守りが必要かどうかは別として!」


 そうか、みんなは特に何もしてなくても俺の眷属である限り変わることはないのかな…。


 「ハクト様は確か旅人、でしたっけ?」

 「珍しい職業よね~」

 「自由気ままに旅をしたいというご主人様にとてもお似合いです」

 「あ、1人だけ点数稼ぎにいったわねこの子」

 「そ、そんなつもりはありません!」


 ワーワーギャーギャー騒ぎ始める3人。言えない。君たちの主人は今無職ですなんて言えない…!


 「…はっ!そ、そうだ!ちょっと用事を思い出したから出かけて来るな!」


 俺にはやろうとたくらんでいることがあったじゃないか!


 すぐに執事さんに出かけてくると告げ、すぐに屋敷を飛び出した。


~~~~~~~~~~


 「…で?なんでみんなついてきてるの?」

 「ご主人様をお守りするためです」

 「眷属ですし、どこでもお供します」


 やだすごい忠誠心。俺にはもったいない眷属。


 「まぁぶっちゃけ暇だったのよね~」

 「「まぁ、そうですけど」」


 うん、知ってた。本当にすることないんだよね。職業無職ってなるくらいだし。


 ま、別についてきてもらって構わない。隠すようなことでもないし。

 俺たちが今いるのは、最初にこの街に来た時にお世話になった宿屋だ。そう、ハンバーガーチェーン展開の話を本格的に進めようと思う。何回か話には来てたんだけど、今回のように具体的な案を持ってきたのは初めてだ。


 「ご主人、おかみさーん。いますかー?」

 「ん?おお、兄ちゃんか。かみさんは今ハンバーガー作りに夢中になってるよ…なんだ兄ちゃん、この前の嬢ちゃん以外にも女がいたんか?」

 「いやそういうのじゃないんですけど…まぁ仲間ではあります。そんなことよりご主人、今日は相談があってきたんですけど」

 「おう、なんだ?」

 「今度の勇者を迎える祭りで、屋台だしませんか?」

 「ほう、つまり…ハンバーガーの屋台ってことでいいんだな?」

 「ええ、もちろんですよ。みんなに知ってもらうにはいい機会かと」

 「確かにな。どんだけ美味いものでも知られてなきゃ売れねぇからな。今度の祭りはいい機会だが…」


 少し言いよどむご主人。何か問題があるんだろうか?


 「いや、屋台を出すのはいい案なんだが、出すには金もいるし、何よりお偉いさんの許可証が必要なんだよ。稼ぎの見込みがあるから金の方は無理すりゃどうにかなるんだがなぁ…」


 なるほどな。そりゃ確かに簡単には手に入らないんだろうな。売るものもあっちからしたら知らないものだしな。

 だが、そういう問題なら俺ならなんとかなるかもしれない。職権乱用みたいな感じになるけど。


 「そういうことなら俺が何とかしますよ。金の方も許可証の方もまかせてください」

 「な、なに?本当か?」

 「ええ、近いうちに必ず何とかしますよ。そのかわり、当日の売り子さんなど探しておいてもらえませんか?俺たちも手伝うつもりですけど、ずっといられるわけではないので」

 「ああ、そっちの方は任せてくれ!広報やなんかもこっちでやっておくぜ!」

 「ええ、よろしくお願いします」


 よし、これから忙しくなるぞ!いや忙しくせねば!


 「ハクト様~?私たちは何をさせられるんですか~?」

 「なにか屋台をやられることは理解できたんですけど…」


 おお、そうだった。システィ以外の2人はハンバーガー食べたことないんだっけか。ていうか、システィにもハンバーガーチェーン展開のことは話してなかったっけ。

 俺は軽くみんなにこれからやろうとしていることを説明した。今実際にハンバーガーは手元にないのでシスティ以外の2人はいまいちイメージがつかないみたいだけど。


 「あれは素晴らしい料理でした…」

 「システィーナだけずるいわね~。私たちなんてハクト様の料理すら食べたことないのに。ねぇ、マリーちゃん」

 「私は一応炊き出しでハクト様の料理をいただいているのでとても料理がお上手なことは存じているのですが…」

 「あー!マリーちゃんの裏切り者~」

 「で、でも、ハンバーガーは食べたことないので!」

 「兄ちゃんの料理じゃなくて悪いが、なんならかみさんの作ってるハンバーガー食ってみるか?納得のいく味を追求してるところだから、試食してくれるならこっちもありがたい」


 というわけで、厨房にいたおかみさんも合わせてハンバーガーの試食をしながらこれからのことについて全員で話し合いをすることになった。


 これで俺の職業もきっと……なんでまだ無職なんですかねぇ…


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