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オレンジ色。透明水。

作者: あかや

ああ、そうさ。人が一人死んだって何も変わらないって知ってた。毎日。毎分。毎秒。そんな単位で人はこの世の中から消えて亡くなって、しまっているんだって、子供の頃から知ってる。何も変わらないって。子供の頃からずーっと、ずーっと知ってたよ。お前が死んだって、消えたって、何も変わらないって。何も変われないって。俺は俺のままなんだって、俺はいつまでも俺のままだろうなって、笑ってやるよ。お前なんか、馬鹿みたいだ。早すぎやしないか。死ぬには。さ。俺は変わったりしないよ。お前が死んだだけじゃ、変わってやらないよ。変わってやるわけにはいかないだろ?だって、俺は。俺だ。お前じゃない。生きてる。生きてるんだ。お前とは違う。だから、俺は生き続けた。だから、さ。俺は生きているんだ。そう、俺は生きている。繰り返そう。俺は生きている。お前は死んだ。その結果を知っている。その結末を知っている。ああ、笑い話だ。俺はお前の倍以上生きるぞ。生きるんだ。生きて、生きて、生きて、笑ってやる。お前よりも、たくさん。笑ってやる。くそったれな現実に向かって笑い声をあげるんだ。


なあ、まだ、実感沸かないけどさ。そうなんだろ?そういうことなんだろ?きっと、そゆうことなんだろ?お前が死んで、俺が生きたってのは。つまり、そーゆうことなんだろ。お前は口無しだからさ、好き勝手言ってやるよ。そーゆうことなんだって、決めつけてやるよ。お前は死んで。俺は生きているから。これが結末なんだって、大声で笑ってやるよ。笑ってやるよ。笑いきってやる。


お前は、クソ野郎だ。


間違いない。これは確定な。

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