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プロローグ13
遅れました。
私は泣いた。忘れたかったことを思い出して溢れる涙を止めることができなかった。
「どうして、どうして!」
自分がどうしてこんな目にあうのか分からなかった。自分が何か悪いことをしただろうか。私はただたくさんの人に歌を聴いて欲しかっただけなのに。
どれくらい泣いただろうか。涙は止まり、少し落ち着くことができた。しかし私は逃げるように動き回ったため、自分がいる場所が分からなくなった。
「ここ、どこ?」
人もおらず、この暗い路地裏で私は迷子になっていた。
「すいません!誰か!誰かいませんか!」
叫んでみたが返事をする人も、駆けつけてくれる人もいなかった。携帯も家に置いてきており、助けてを呼べない。ここにいても何も始まらないと思い、ここから抜け出すため、私は歩き始めた。
しばらく歩いたが私の知っている道に出ることはなかった。どれだけ歩いてもここから出られないのではないかと考えてしまい強くなった。弱っていた私の心はそれだけで悲鳴を上げ、その場で泣き崩れてしまった。
「もういや!誰か誰か助けて!」
人のいない路地裏で私は助けを求めた。
「おーい!誰かいるのか⁉︎」
それは私が求めた救いの声だった。
ありがとうございました。




