第4章のデータベース
第4章に登場した、キャラクターや世界観の紹介です。
【既出登場人物】
<ファイン、クラウド、サニー>
過去に登場した章:第1~3章
<リュビア、タルナダ>
過去に登場した章:第2~3章
<カラザ、トルボー、ヴィント、ホゼ>
過去に登場した章:第2章
【新規登場人物】
<テフォナス> ※天人
茶色の短髪と白銀の鎧、腰に下げた騎士剣と、由緒正しき騎士様を思わせる風貌の英傑。古き血を流す者の一人であり、カラスの血をその身に流す鴉種に分類されている。非常に若作りの顔立ちながら、実は42歳。
天人貴族の血を引く身であり、かつ高い戦闘能力を持つため、天人達の王朝である天界に住まう者として異論なしとされるエリート。整った顔立ちや、人当たりの良さも、多くの人に憧れられる要素である。ただ、やはり根底の価値観は天人のそれであるため、地人のことは少々下に見ている節もあり、サニーのような人物からは敬遠されている。もっとも、同じ価値観を持つ天人同士においては、品行方正かつ気さくな人柄も相まって、万人に愛され敬われる人物にも違いない。
第1章でも少しだけ登場していたが、紹介するのはここが初。
<ハルサ> ※天人
オールバックにした鋭い紫の髪が特徴の戦士。軽鎧で胸元を覆う以外は、腹も腕も露出しており、軽装兵寄りの風貌。古き血を流す者の一人であり、ツバメの血をその身に流す燕種に分類されている。31歳。
天人としての血筋は月並みだが、サーベルを手にして戦う高い戦闘能力を買われ、天界に身を置くことを許された若きエリート。天人界隈においては、下町上がりの出世者ということで、天人の庶民から支持される度合いは貴族天人より大きい。砕けた物腰である一方、気性の荒いところもあり、戦闘時においては尖った口調と鋭い眼差しが目立つ、やや荒っぽい戦士の一人である。
<アウラ> ※天人
白に淡く緑がかったような髪の色が特徴で、軽鎧と騎士剣を装備した、騎士の卵のような風貌の青年。20歳。
生まれも育ちもクライメントシティであり、年が近く同郷で育ったファインやサニーの過去をよく知る人物の一人である。昔は他の天人達と同じく、混血児のファインやそれを親友と称するサニーを蔑んでいたが、そんな彼の態度にぶち切れたサニーにしばかれてしまったらしく、以来サニーにはちょっと頭が上がらないようだ。それ以降、周りと違って血筋でファイン達を差別しない視点を持つようになったらしく、サニーには"まだ話のわかる天人"と信用されている。クライメントシティの警備兵の一人として就職した身であり、クラウドやサニーと比べれば劣るものの、同じ年頃では頭一つ抜けた戦闘能力を身につけている。
<ブリーズ> ※天人
ふくよかな身を白い神官服に包んだ男。55歳。
クライメント神殿の大司教、つまりトップであると同時に、サニーの育ての親。天人こそ人なりて地人は人に非ず、という価値観を素面で持つ性格であり、混血児のファインのことは家畜以下の存在と認識している。そんなファインを親友と称し始めたサニーのこともひどく嫌悪しており、親友を貶されるサニーとは激しく対立する間柄である。
地位が高いこと、一夫多妻制が認められることから、多くの女を数室に侍らせている。孤児であるサニーを受け入れ育てたのは、寛容さをアピールするための振る舞いに過ぎず、親としてサニーに与えた愛情は一切なかった。血の繋がった我が子達とサニーが口を利けば、(今のように関係が悪くなる前でも)孤児が我が子と対等に話すなときつく当たったり、表向きの顔に反して差別的な価値観が非常に強い人物である。
<フェア> ※天人
ファインの育ての親であるお婆ちゃん。65歳。
天人としては非常に稀有な、血筋によって人を差別しない価値観を持つ人物である。母が世界を股にかけて駆け回る忙しい立場のファインが、父を亡くして一人ぼっちだったところを、混血児だと知ってなお受け入れ、育ててくれた。幼い頃のファインは周りに蔑まれてばかりで、相当に荒んだ女の子だったそうだが、愛情込めて彼女を育てたフェアの甲斐あって、今の柔らかいファインが形成されたという。現在のファインにとっては、再会と同時に抱きついてしまえるほど大好きなお婆ちゃんで、血の繋がりはなくとも両者の絆は非常に強い。
【世界観】
<クライメントシティ>
天人社会において、天界を除いて最大の都とされる都市。ファインやサニーが育った故郷であり、聖女スノウの生まれの故郷でもある。
誰にも誇れる美しい情景を常に描く、綺麗で清純な街である一方、天人こそ優位の存在という価値観が最も強い人里。天人が闊歩する区画と地人が活動する区画の線引きも、他の人里より遥かに厳しい。近隣の町村を一手に纏る地位から財源にも富む街であるが、その金庫の使い道も殆どが、天人の豊かな暮らしのためにばかり賄われている。ただ、それでも地人区画ですら他の人里よりは綺麗にされているし、街の完成度は高いので、天人ほど贅沢できないと言っても、優位に立てない地人にとっても充分いい暮らしが出来る環境ではある。
<クライメント神殿>
クライメントシティの中心に位置する神殿。
千年前の天地大戦において、地人達を統べる王を地底に封印したその上に建てられた建造物である。天地大戦の天人陣営を確定づけた場所に建てられた神殿ということで、天人達にとっては聖地のようなものであり、クライメントシティ自体がこの神殿を中心に作られた都、という表現が最も正しい。今もここを軸にして、地底に封印したかつての地人達の王を封印する結界は保たれているらしく、重要文化財であると同時、現在進行形で本来の役目も遂行中である。
<アトモスの遺志>
十年ほど前に魔女アトモスが率いた軍勢、天人支配の時代を終わらせようとした一大勢力の残党を指す言葉。
指導者であった魔女アトモスが討たれたことで、規模も縮小してかつてほどの勢いは無くなったものの、天人の支配を終わらせることを諦めない者達が、今も各地で暗躍しているとのこと。天人陣営もそれらの残党狩りには前向きで、数も確かに削れているようだが、未だその根絶には至っていない。安定した支配を欲する天人達には疎ましい集団だが、密かに地人の地位向上を願う地人達の中には、口には出来ぬも彼らがやってくれることを祈っている人々もいるようだ。
<古き血を流す者・鴉種>
鴉の血をその身に流すエンシェント。黒い翼による飛翔能力を持ち、空の戦いを可能とする。
鳶や燕など、他の鳥のエンシェントと比較した場合、継続的に最高速度を保つ能力で勝り、翼の持つ飛空持続力が高い。また、当人の身体能力も高めの傾向にある部族であり、鳥のエンシェントの中では力に秀でた部族であると言える。鍛えずともある程度のパワーを得られる人間であるため、魔術の腕の向上などに専念しやすく、鴉種の戦士はバランスよく総合力に秀でて育つケースが多い。
※カラスが早く巣に帰ると雨。
<古き血を流す者・燕種>
燕の血をその身に流すエンシェント。外側は黒く外側は白い翼で、空を舞う能力を持つ。
その血がもたらす肉体への恩恵はほぼ翼のみだが、速く飛翔することには非常に秀でた翼を持つため、最高飛空速度では他の殆どのエンシェントに勝る。また、翼を持つ他のエンシェントに比べて、器用な動きを叶えやすい翼をしているらしく、滑空軌道の小回りが利き、機動力に優れた傾向にある。戦闘員から諜報員、情報伝達や哨戒任務の要など。こなせる仕事が多いタイプのエンシェントで、組織活動においては重宝される人材になりやすい。
※ツバメが低く飛ぶと雨。




