第10章&第11章のデータベース
第10章&第11章に登場した、キャラクターや世界観の紹介です。
【既出登場人物】
<ファイン、クラウド>
過去に登場した章:第1~10章
<レイン>
過去に登場した章:第7~9章
<スノウ、アスファ、ラフィカ>
過去に登場した章:第9章、第10章
<ニンバス>
過去に登場した章:第2章、第3章
<セシュレス、ドラウト>
過去に登場した章:第9章、第10章
<ザーム>
過去に登場した章:第5章、第7~10章
<ネブラ>
過去に登場した章:第7章、第8章、第10章
<ミスティ>
過去に登場した章:第4~7章、第9章、第10章
<カラザ>
過去に登場した章:第2章、第4章、第6章、第7章、第10章
<アストラ>
過去に登場した章:第6章、第7章、第10章
【新規紹介の登場人物】
<ミスティ> ※混血児
混血児であることが第10章にて公開されたので、ようやくの形ながらここに紹介。
腰まで届く金髪頭の上に、二又分かれのピエロのような帽子をかぶった少女。その帽子や袖の短い服、短いスカートやハイソックス、靴に至るまでを斜めの赤白青のストライプで染め上げ、初登場した頃は"トリコロールカラーの死神"と称されていた。ファインやクラウドと同じく16歳。
天人と地人の間に生まれた子、混血児の一人であるファインが温厚な性格なので薄まりがちな現実だが、混血児とは天人にも地人にも、蛇蝎のように嫌われたり避けられたりする存在である。ミスティも幼少の頃から、混血児というだけで目に余るような迫害を受けて育った身であり、彼女はそんな世の中を然るべしとする、天人主体の社会を強く憎んでいる。混血児のみに授けられた力、天の魔術と地の魔術の両方を駆使する彼女は、術士としての手腕も超一級であり、その実力は革命軍の切り札の一枚として君臨するほどのもの。
迫害されてきた過去から来る天人社会への強い憎しみ、殺生を為すことの罪深さを自認する道徳観念、手にかける罪無きはずの人の幸せな過去を想像で補って胸を痛める良心など、一見矛盾するような思想を混濁して併せ持つ、極めて複雑な心情を胸に戦い続ける少女である。革命のためという大義名分を一途に掲げ、けらけら笑う狂気で後戻りの出来ない自分をごまかしながら生きていく側面が、スノウとの対話でも僅かに垣間見えている。
【世界観】
<鳶の翼の傭兵団>
十数年前の近代天地大戦において、天人であるニンバスを中心に集まった、指揮官ニンバスを除くすべての者が地人で構成された傭兵団。構成員はいずれもニンバスの人徳を見上げて傭兵団入りした者達であり、ニンバスの望みのためなら命を捨ててでも戦うことを厭わない、強い結束力を持つ組織である。
近代天地大戦においては、革命を掲げて天人に立ち向かうアトモスの軍勢に、天人達の味方として参戦した。革命を阻むべしと唱えたニンバスの指導力は強く、それに従った彼らの尽力の甲斐もあり、近代天地大戦は天人達の勝利に終わった。地人が下に見られる社会は存続される結果になったものの、それによってせめて傭兵団に属した者への報いがあればと、ニンバスも当時は期待していた。しかし近代天地大戦に勝利した天人達の王は、勝利に貢献した傭兵団にたいした報いを与えることもなく、傭兵団に属した者達は再び窮屈な世界で生きることを強いられることになってしまう。それによって天人社会を見限ったニンバスが、この時代では革命軍に力を与することを選び、立場を翻して戦場に舞い戻ってきたという経緯である。
<古き血を流す者・蜻蛉種>
トンボの血をその身に流すエンシェント。
4枚の薄く長い羽が特徴で、それを羽ばたかせて空を飛ぶことが出来る。トンボは空中で静止するように浮くホバリングが得意な生物の一つであり、本来は器用さが求められるはずのそれも、この部族は容易に叶えることが出来る。また、トンボ返りという単語があるように、飛行する軌道の急な折り返しが比較的得意な部族であり、その滑空軌道の自由自在さは、翼を持つ他の部族と比べても頭ひとつ飛び抜けたものであると言える。
※赤トンボが頭に止まると明日は晴れ。
<古き血を流す者・牛種>
牛の血をその身に流すエンシェント。
この部族を言い表すにあたって、真っ先に出る言葉がパワーと突撃力であり、極めて攻撃性に特化した能力を持つ。特筆すべきはやはりその怪力と速度に集約され、力任せに戦うだけで、凡人には到底適わない強さを容易に発揮することが出来るという、典型的な荒事向きのエンシェント。それだけと言ってしまえばそれだけで、大味さの目立つ部族であるとも言えるが、シンプルに圧倒的なパワーこそどんな障害をも打ち砕くというのも真理であり、歴史的にもこの血筋を持つ者が、戦局をただ一人で大きく塗り替えてきた事例も少なくないようだ。
※牛が干し草を食べると天気が悪くなる。
<古き血を流す者・蜘蛛種>
蜘蛛の血をその身に流すエンシェント。
異様なほどの粘性と強度を持つ蜘蛛の糸を、体内で生成して放つことが出来、それに捕えられた者は粘りつく糸に絡め取られて、身動きすら取れなくなってしまう。また、この部族の該当者であるセシュレスは、背中から蜘蛛の脚を彷彿とさせるような太い八本脚を生やしており、それもまた各々が人外級のパワーを持っていた。稼動領域の広い八本脚を操れば接近戦をこなすことも出来、中距離から遠距離の相手には動きを封じる糸を放つことも出来るという、戦いにおいてはどんな状況にも対処し得る、幅広い立ち回りを発揮することが可能な部族である。瞬時の判断能力に優れる者がこの部族であった時には、用途の広いその特別な能力も相まって、手のつけられない強さを持つ存在になりやすい。
※蜘蛛の巣に朝露がかかっていると晴れ。




