第5章のデータベース
第5章に登場した、キャラクターや世界観の紹介です。
【既出登場人物】
<ファイン、クラウド、サニー>
過去に登場した章:第1~4章
<リュビア、タルナダ>
過去に登場した章:第2~4章
<カラザ、トルボー、ヴィント、ホゼ>
過去に登場した章:第2章、第4章
<テフォナス>
過去に登場した章:第1章、第4章
<ハルサ、アウラ>
過去に登場した章:第4章
<ルネイド>
過去に登場した章:第2章、第3章
【新規登場人物】
<ザーム> ※地人
蠍の尾のように束ねた後ろ髪が特徴、砂漠の民のような風貌の男。クライメントシティを襲撃した"アトモスの遺志"の一団の首領格である。27歳。
過去にはタクスの都の闘技場の有望株だった身。大規模な軍勢を率いる割には若い年だが、それに見合う実力者であり、折りたたみ式の棒を手にした棒術でサニーとの接戦を凌ぎきった。喧嘩は強くない方だと自称していたが、はっきり言って大嘘だった模様。
地を掘る土術、暗い地下迷宮を照らす火術を長期継続するなど、魔術の扱いにも秀でている。また、タクスの都の闘士達を扇動し、クライメントシティ騒乱に加担させるなど、策謀を張り巡らせる手腕も見せた。
<トルボー> ※地人
タクスの都の闘技場の闘士。普段は単に、がたいのいい中肉中背という風貌だが、筋骨隆々の上半身を露出させ、巨大な盾と鉄棍を武器にして戦う姿になれば一気に風格を増す。36歳。
酒癖の悪さ、喧嘩っ早い短気さと、周囲に手をかけさせることが多い人間で、これまでもあまり上手に世渡りしてきたタイプではなかったようだ。しかし、感情的になりやすい側面にもある程度の正義はあり、理不尽に地人を虐げる天人に無関係の立場から殴りかかったこともある。酔って暴れる悪癖には周囲も肩をこらせているが、それでも身内にあまり嫌われないのは、そういった一面によるものだろう。
<ヴィント> ※地人
タクスの都の闘技場の闘士。ひょろりとした長身の男だが、戦闘時にはジーンズにタンクトップ、茶のマントを羽織り、杖を握った術士として戦う。杖術による接近戦もある程度は行なえる。38歳。
面倒見の良い男で、酒場で身内の誰かが酔い潰れても、必ず最後まで付き合ってやったり、宿や家まで肩を貸して付き添ってやったりする人物だったという。主張も少なく表面的な個性には欠くタイプだが、身内にはよく頼られ、みんなの兄貴分と称されるだけの心優しさを持つ人物である。
<ホゼ> ※地人
タクスの都の闘技場の闘士。黒いズボンに、ふとっちょの上半身で両手にはトンファーと、重心の低そうな風貌だが、戦闘時には見た目を裏切る素早さで敵を攻め立てる実力者である。36歳。
陽気な男で、酔った時には女にでれでれして近付いたり、しつこく誰かに絡んだりうるさく笑ったりと、なかなか手に負えない一面がある。一方で、出っ張った腹太鼓で周りを笑わせたり、酒の飲み方をあまりよく知らない後輩に宴会席の楽しさを教えたりと、年下の闘士達にとってはいい先輩だったという。トルボーやヴィントと3人で行動することが多く、この三人組はタクスの都でもよく見られた並びだったようだ。
【世界観】
<クライメントシティの要石>
クライメント神殿の地下に封印された、太古の地人達の王を封印するための魔力を込められた石。見るからにそうだとわかれば破壊される恐れがあるため、銅像や建物の柱、煙突や風見鶏など、あらゆる形に作られてクライメントシティじゅうに散りばめられている。
要石を中心とした広範囲に魔力を発し、球体半径範囲内の地質を変質させる。魔力が及ぶ大地は強固になり、魔術や力技で掘り進めることが困難になり、穴を掘ってもやがて土が自ずと集まって、穴を塞いでしまうようになる。クライメントシティの地下を掘り進めたかったザームは、配下達に命じてこれらの要石を破壊し、地上へ及ぼす魔力を打ち消してからその行為に及んでいたようだ。
<アトモスの影>
十数年前に天人を相手にクーデターを起こした魔女アトモス、その側近だった二人の人物を指す。
存在自体はおぼろげに把握されているものの、現在のところその正体を知る者は、当人らを除き、世界じゅうで3人だけである。なぜなら彼らが出陣した時、敵対陣営は一人残らず抹消されており、正体の証言を残せた者が誰一人いなかったからだ。魔女アトモスが討伐された後も、表舞台には姿を現さず、もはや都市伝説のように語られる者達でありながら、天人達に一抹の不安を残し続けている存在である。
<アトモスの影の卵>
"アトモスの影"の正体を知り、その下で働くたった一人の少女。青白赤の縞模様で染められた服装の少女であり、年はファインやクラウドと同じ16歳。
現代のクーデター組織"アトモスの遺志"の中では、"アトモスの影"の二人に比べてまだ知られている方である。それでも彼女の存在を噂でしか知らぬ同胞も多く、彼女自身も比較的暗躍している立場と言える。アトモスの影、両名が何かをしたい時に代わりに動き、伝令役や戦闘をこなすが、彼女自身も歴戦の戦士や魔術師顔負けの実力者で、クライメントシティでは天界兵含む多くの敵陣営を翻弄した。戦闘手段は多彩な魔術であり、即座に高威力、広範囲の魔術を行使する腕前は、混血児の術士ファインにも比肩する、幅広い活躍を見せるものである。
<古き血を流す者・蝸種>
蝸牛の血をその身に流すエンシェント。
普通の人間に比べて、普通に立った時に身体の背面に位置する一面、あらゆる場所の筋肉が特殊であり、鋼にも劣らない頑強さと、衝撃に耐え得る柔軟性を持っている。背面位置とは具体的に、背中、前腕の外側、二の腕の裏、尻、踵など。特に、アキレス腱、ふくらはぎ、膝の裏など、本来は打ち抜かれれば急所になり得るはずの場所もカバーされているのが大きく、また、小指側面も頑丈であるため、手刀が鉄製の凶器にも勝る武器として扱い得るという利点もある。この血筋を持つ者が格闘戦を得意としていると、我が身が傷つく危惧も半分で済む上、体そのものが武器になるため、血の持つ力を最大限活かした強力な戦士となる。
※雨を予感したカタツムリは、水に流されることから逃れるために高所に昇る。よってカタツムリが人目につく高さに現れると雨。




