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見つめる瞳 、優しくない世界、ある街の
『見つめる瞳』
いつか見上げた空は、驚くほど青かった
いつの間にか濁っていた瞳
あの日の青は、もう映らない
輝きを失った瞳が、何かを捉えたとき
僕らの世界は、走り出す
end
『優しくない世界』
神託を告げ、世界から嫌われた
震える細い腕が赤い本を抱える
傍らには、夜色の騎士を従えて
残酷な世界の片隅で愛を歌おう
優しくない世界で旅をつづけて
終わりの歌はまだ誰も知らない
ひとりぼっちで、膝を抱えた夜
誰が彼女を愛すのでしょうか?
end
『ある街の』
幼い頃の思い出の宿屋
ひだまりのようなこの街で
今度は私達が繋いで行く
素直じゃないけど頼れる弟
個性豊かなお客さま
みんなまとめて面倒見ましょう
暖かな交流は自らの糧となり
宿屋は今日も、営業中
end