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キャラクター
白羽碧
主人公。四月一日碧から白羽碧になった。2月4日生まれ12歳
白羽朱音
人見知りの12歳。2月4日生まれ
碧視点
3月、まだ寒い季節。私、碧はあるところに呼び出されていた。
碧「雅さん、ここ?」
雅「ええ、ここよ」
雅さんは里親だ。私は昔のお母さんには会った事がない。物心ついた時から、私の親は雅さんだった。今日私は、古い屋敷に呼び出された。
雅「碧はこの部屋に入るのよ。私は呼び出されてはいない。から、ここで待つわ。」
碧「…わかった。」
その時、私は何か嫌な予感を察した。襖を開けると、お茶の匂いがした。ほうじ茶だ。
(ゲストルーム的な部屋かな…)
「ーようこそ白羽家へ」
そこには、私にそっくりの女の子が座っていた。近くの背の高い女の人が喋ったらしい。瓜二つの女の子は下を向いていて、表情はうかがえない。背の高い女の人が喋った。
紫織「私は白羽紫織。あなたのお母さんです。」
私の本当のお母さんは、白羽紫織…不思議だ。元の苗字が白羽ということすら私は知らなかった。
紫織「長い間ごめんなさい。ずっとあえなくて悲しかったでしょう…」
紫織「ほら、朱音挨拶しなさい」
朱音「あっえっ…」
朱音という名前なのか。赤い目に赤い髪。私とは少し違うけど、顔は似ている。
朱音「あ…私…朱音…よろ…しく…す」
紫織「白羽朱音。あなたの妹よ。」
妹…?私は白羽という名字も、妹の存在も知らなかった。
紫織「2人は双子。詳しいことは言えないけど、ずっと離れていた。でも、会わせることができたわ。叔父様からずっと離させるよう言われていたのよ。でも時は来た。」
碧「時…?」
紫織「叔父様から許可を得たわ。あなた方は双子…そして」
朱音「そして…?」
紫織「魔法使いの血が4分の1だけある人間よ。」
その日…私は魔法使いの白羽碧になった。
朱音視点
紫織「朱音、ちょっといいかしら」
3月、私はゲストルームに呼ばれた。数分間沈黙が続いた。襖の向こうから声が聞こえる。私と良く似ている声だ。ガラガラガラと襖を誰かが開けた。私と瓜二つの女の子だった。うつむいているとお母さんはこう言った。
紫織「私はあなたのお母さんです。」
何を言ってるんだろう。お母さん。私が娘でしょ…?
紫織「長い間ごめんなさい。ずっとあえなくて悲しかったでしょう…」
紫織「ほら、朱音挨拶しなさい」
朱音「あっえっ…」
何も説明されてないのに挨拶…!?
朱音「あ…私…朱音…よろ…しく…す」
声が出ない。
紫織「白羽朱音。あなたの妹よ。」
妹…?私はこの人の妹なの…??
紫織「2人は双子。詳しいことは言えないけど、ずっと離れていた。でも、合わせることができたわ。」
双子…?意味がわからない。
紫織「叔父様からずっと離させるよう言われていたのよ…でも時は来た。」
碧「時…?」
紫織「叔父様から許可を得たわ。あなた方は双子…そして」
朱音「そして…?」
私は白羽朱音。今日、白羽碧という姉がいることと…
紫織「魔法使いの血が4分の1だけある人間よ。」
自分が…魔法使いであることを知った。