エピソード5 鬱になった25歳、復職へ!でも…。
彼氏が出来たり、詐欺に引っかかったりと厄年かくらいの経験をしている最中でも、診察はあり、うつの症状が回復してきたということで、そろそろ復職の準備をしていこうということになった。
「では、空井さん。そろそろ復職の準備をしていきましょう。毎日、外出して、図書館やカフェなど手中できる場所に行って、勤務時間と同じ朝の9時から夕方の17時まで、作業をして、集中力と体力のリハビリをしてください。」
と担当医に言われた。次の日から、私服でもいいのだが、会社に来ていくような洋服を着て、毎日歩いて5分の図書館に通い、読書をしたり(この頃には活字読めるようになっていた)、会社の自己啓発サイトで、興味があるものを受講し、ノートにまとめたりと非常に充実した2週間を送った。
こんな生活を続けた結果、6月中旬、無事に復職に成功したのだった。
復職した私は、仕事モード全開で、休んだ分通期目標達成に向けて頑張るぞ~と、翌週からアポを入れまくって、成約をし、テレアポをして、また成約してを繰り返し、8月には、あるセールス部門で地区10位以内に名前が載るまで頑張った。
この調子でバリバリ仕事をこなしていこうとした私だったが、9月に入った頃、8月までの燃え尽き症候群のようなものに苛まれ、全くやる気が出ず、テレアポをしてもアポが取れず、成約率も下がり、暇になった。人間暇になると、周りが成約したり、頑張っている姿が嫌でも目に入ってしまうので、自分を責め、「自分はこの仕事向いてないんじゃないか、数字が取れないなんて自分は価値のない人間だ。」などとグルグル悪い思考が発動。一回休職したこともあって、有給があと1日にあったある日の朝。起き上がろうとしても、体が鉛の様に重くて動けなくなり、残りの1日を使って会社を休んだ。さすがにおかしいと思い、本来の診察日よりも前倒しで、予約が取れるとのことで、受診。
先生からは、「もう一回、お休みした方がよさそうだね。」と、再休職となってしまった。
ご存じの通り、鬱は再発を繰りかえせば繰り返すほど、病状が重くなるのが特徴で、私も場合もそうだった。
2回目からの休職期間からが本当の闘いだった。ある美容Youtuberにはまり、美容品や韓国コスメをバンバン買いあさり、貯めていた貯金も底をついた。これもうつの症状の1つ。本当に怖い病気だ。そして、お金が無いので、自責感が悪化、毎日お昼過ぎまで寝て、外にでるのは趣味の1人カラオケをする日か、働いている母と待ち合わせするくらいだった。それでも、ダメダメな自分と向き合い、家族や彼氏、親友に支えられながら、何とか午前中に起きられるようになってきた時、担当医からある提案をされた。
「リワークって知ってるかな。空井さんのように精神疾患を原因として休職している社会人が、職場復帰をするために通う施設のことなんだ。全国に設置されているから、近くにあるか調べて見学に行ってみて。リワークに行って、生活リズムやどこか一定の場所に拘束されても疲れない体づくりをしていこう。」
調べてみると、自宅から徒歩10分にあるリワーク施設を見つけ、見学した。そして、12月中旬、リワークを開始した。
つづく。