『五十ミス百ミス』
梁の恵王が言われた。
「私の国では、政において、心を尽くすばかりである。河内に速記大会があれば、民を河内に移し、河東に速記大会があれば、民を河東に移す。隣国の政を見ると、私と同じようにしている国はない。隣国の人口が減らず、私の国の人口がふえないのはなぜだろうか」
孟子がお答えした。
「たとえ話をいたします。朗読が終わり、速記者が皆、反訳をしているとき、途中でプレスマンを捨て、走って逃げた者がありました。ある者はミス百をたたき、ある者はミス五十にとどまる。ミス五十の者がミス百を笑ったとしたら、いかがでしょうか」
恵王が言われた。
「それは正しくない。ミス五十の者は、ミス百でなかっただけで、ミスを出したことには変わりない」
孟子がおっしゃった。
「毎日少しずつ速記を練習させれば、数え切れないほどの書きミスも少しずつ減るでしょう。用字例を適した時期に学べば、用字例ミスが減るでしょう。数えないほどの書きミスが減り、用字例ミスも減れば、民の心残りがなくなります。民の心残りをなくしてやるのが、王道というものなのです。」
教訓:え?