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35.帰国パーティー

ついに私が初めて、王宮に足を踏み入れる日がやってきた。

朝早くから公爵家でピカピカに磨き上げられ、綺麗なドレスを着て、綺麗にお化粧をしてもらい。


ドレスがなぜピッタリサイズだったのかは…考えないようにしようと思う。


とにかく、今、鏡に映っている私は別人だった。

公爵家の侍女さんたちって特殊メイクの技術が凄い!

そんな私に向かって

「お綺麗ですわ。」

「アーノルド様が見られた時の反応が楽しみですわ。」

「素材が良いからですわね。」

「早く毎日アリサ様をお美しくしたいです〜。」

「アリサ様、早くアーノルド様の奥様になってくださいませね。」


なんだか話が逸れていってるぞ!と思いながら、曖昧に笑っておく。


「アリサ様、参りましょうか。」


侍女長さんから声が掛かり立ち上がる。

そのまま私はサロンの扉を入った。

そこには公爵様、カーラ様、アーノルド様にジフリート様、皆様お揃いだった。


「お待たせ致しました。」


カーテンシーをして挨拶をし、皆様を見回すと、4人とも目を見開いている。


「アリサ…パーティーへ行くのはよそう。美しすぎて心配になった。」


アーノルド様が仰る。

その言葉に続いて公爵様が仰った。


「アーノルド!今日のパーティー、注意しなければならないな!美しくなるとは思っていたが、まさかこんなに美しいとは…」


「アリサちゃん、アーノルドの側を離れてはいけませんよ!どこの馬の骨とも分からない者に攫われでもしたらどうしましょう!!」


「義姉上、僕はまだパートナーを伴って参加する年齢ではありません。なのでフリーです。万一、兄上と離れた場合は僕の側にいて下さいね!!」


皆様すごく心配してくださるのですが、そこまでじゃないでしょー⁉︎

自分でも驚く程、特殊メイクが素晴らしいですけどね。


★★★


今、馬車で移動中です。

前を走る馬車には、公爵夫妻とジフリート様が乗り、後ろの馬車にはアーノルド様と私が乗っています。

しかしおかしい!何かおかしい!

私にピッタリとくっ付き、腰にはアーノルド様の腕が回っています。

馬車ですよね⁇


「アリサ、本当に心配なんだ。こんなに美しくなるなんて!」


「いえいえ、これはドレスと特殊メイクのおかげであって、私本人には価値はありませんから!」


「アリサ!僕のアリサに例え本人であっても、そんな事を言うのは許さないよ。」


そう言って唇が触れそうになる。


「口紅が取れてしまうね。後のお楽しみにしておこう。


あっ!悪い虫が付きそうになったら、みんなの前でアリサの口付けを奪ってしまえば良いんだ!!」


良い事閃いた!みたいな顔をしてますが、それ良い事じゃないですよ!


そんな話をしていたら王宮に着いてしまった。

初めての王宮。私なんかが足を踏み入れて良いのだろうか。


「アリサ、行こうか。」


「はい。」


馬車から降りて、前には公爵夫妻、後ろにはジフリート様と挟まれる形で、アーノルド様の腕に腕を絡ませて大広間へ向かう。

公爵家の名前を高らかに読まれ…いざ入場!!

キラキラした公爵家の方々に皆様の目は釘付けだ。

なんと言っても、現国王陛下のお姉様であるカーラ様がいらっしゃるのだから目立つ!!

キラキラの中に私なんかがいて良いのか!!

しかも、小さなパーティーって聞いていたのに大きい。

胃が痛くなってきた。


そのまま王族の方々の前へ行き挨拶をする。

粗相もなく無事に挨拶は終わった。

第一関門突破と思った時にレナード殿下が口を開いた。


「アーノルド!元気だったか⁉︎また後でゆっくり話そう。

そちらの美しいご令嬢がアーノルドの婚約者か!

婚約者殿も後でゆっくり話そう。」


「アーノルドもついに身を固める気になったのか?」


と仰る国王陛下に向かって、公爵様が答えた。


「私もやっと肩の荷がおります。」


えっ⁉︎婚約者⁇はぁーーーー!!!!!!


倒れなかった私を褒めて欲しい。



その後、国王陛下の宣言と共にレナード殿下の帰国パーティーが始まった。

まずは主役のレナード殿下がダンスを踊る。

王位継承権がないと言っても王子様。我こそがダンスパートナーに!と言うご令嬢がソワソワしている。

そんな中、レナード殿下が選ばれたのはボンキュッボンのご令嬢だった。

私の頭の中にはそのご令嬢の名前は存在しなかった。

この国の方ではないのだろうか?

レナード殿下のダンスが終わると、アーノルド様に手を引かれダンスをする。

3曲も踊るとか聞いてません!


3曲目でアーノルド様が「ダンスを3曲連続で許されるのは、婚約者だけなんだ。」と囁かれた。

どんどん婚約者に仕立て上げられてます。


やっとダンスから解放された私は、アーノルド様と共にレナード殿下の元へ挨拶へ伺った。


「レナード、お帰り!

長い留学だったな。是非、異国の話を後日聞かせてくれ!」


「アーノルド、久しぶりだな!

しかも婚約者を見つけているとは驚いた。

騎士団長殿が婚約となると、悲しむご令嬢が多数でるな。

しかし美しいご令嬢だ!会場の男が目を奪われているぞ!アーノルド、気をつけろよ。」


「お初にお目にかかります、レナード殿下。

アリサと申します。」


カーテンシーをとり挨拶をすると会場から溜息が漏れる。


「アリサ殿、貴女はどこで教育を受けられた?

素晴らしいではないか!マナー、教養、知識!

アーノルド!!絶対に離すなよ!」


良く分からない展開になってます…



間に合いました!

20:00に投稿します。

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