5話
悠希は自分の気持ちが落ち着くまでずっと泣いていた
「ぐずっ、どうして、うぅ、罠師ってスキルなんだ」
「それは、悠希、あなたが産まれて持っているものを私たち、あなたたちで言うスキルを授ける者が眠っている物を見つけているだけなんですよ。普通に暮らしていたら、罠師みたいなスキルなんて特に見つかることは無いですしね」
つまり俺は産まれてこのスキルを持つべくして持ったのか
「わかった。じゃあなんでお前らはスキルを授ける者になってるんだ?普通スキルを見つける者と言われるだろ」
悠希はそこが気になった。他に聞くべきことがあったのかもしれないが、何故かこれを聞きたくなってしまったのだ
「それはですね。悠希あなたが私の好みなんですよね。なので、このスキルを見つけることを知ってるのは悠希だけ、もしくは他のスキルを授ける者が好みの人に教えてるだけです。ちなみに私たちは1人につき1人にしかいえないんですからね」
何故かドヤ顔してそうな気がする
「じゃあ好みの人から質問ということでスキルの使い方をおしえてくれないか?罠師って自分で穴を掘って罠を作ったりしないといけないのか?」
そこは普通自分で考える物なんだがこの人ならきっと教えてくれると思ったので聞いた
「そうですね。では、あなたは冒険者になりたいんですよね?」
ん?何故こいつが知ってるんだ。まぁいいか
「ああ、そうだけど」
「では、15歳になりましたら私も冒険者パーティーにいれてくれませんか?」
「え、うーん、いいですけど。お前の名前も知らないし、またあえるかもわからないし」
「名前は椿です。また会えるかはその時の運ということで。ですが、会えると思いますよ」
「わかった、椿。で、スキルの使い方をあと熟練度の上げ方を」
「さらっと、要求が増えましたね。ですがいいでしょう」
心の中でよっしゃーーと。叫んだ。熟練度の上げ方が違うと全く成長しないからすごく嬉しかった