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一章 何だったんだ?

前回のあらすじ

タイプの女の子に突き飛ばされた。

「またか・・・」


 俺はまたもやさっきユリウスにボコられた時に寝かせられていた部屋で、またもや寝かされていた。


「あ、目が覚めた?」


 今度は横に御剣がいる。


「ああ。てか、また俺気絶してたのか?」


 いくらなんでも転移初日に二回は気絶しすぎなんじゃないのかなあ。てか、あの女の子。女の子にしては凄く力があったような・・・。


 まあ、ステータスが機能していない俺だから、ああなったのかもしれないけどな。


「御剣は体調の方は大丈夫なのか?」


 ふと気になった所を聞いてみる。すると御剣は、


「へ?あ、うん。大丈夫だよ!」


 何やら動揺していた。まさかお前・・・!


「なあ。御剣?」


「は、はい」


 俺の真剣な声を聞いた御剣が姿勢をピンッと正す。


「お前もしかして・・・」


「な、何?」


 御剣が目を泳がせて頬をかいていた。もしかしてこいつ、


「仮病使ってたのか?」


「へ?」


 多分いや、間違いない。こいつは、仮病を使ってパーティーを休んだのだ。俺が大変な目にあっている時にこいつは!何故か御剣が固まっているが多分俺に隠せているつもりだったんだろう。


「はあ、もういいや。早く服を着替えて。部屋に案内するから」


 なんか怒ってる?怒ってるのかな。・・・何で?


「なあ」


「何?」


 なんか御剣が睨んでくる。怖い。怖いよ!ゴミを見る目で俺のことを見下している。


「何で、怒ってるんだ?」


「怒ってない」


 いや、怒ってるだろ。多分十人中十人が今の御剣が怒っているかと聞かれたらイエスと答えるだろう。


「俺なんか言ったか?」


「なんでもないっ!」


 御剣は扉を勢いよく閉めて部屋を飛び出して言ってしまった。


「俺、何かしたかなあ?」


 俺は一人呟いた。


「あれ。てか、部屋に案内してくれるんじゃなかったのか?」


 まあ、違う人が来るだろと思い。服を着替えて待っていた。すると、十分後


「・・・」


 御剣が顔を赤くしながら部屋に戻ってきた。


「お前、怒りに任せて部屋出ていったよな?」


「・・・」


「まさか、部屋に戻ってから、本来ここに来た理由思い出したのか?」


 もしかしてこいつ馬鹿なのか?


「·····お前もしかして馬鹿なのか?」


「馬鹿じゃ無いもん·····」


「いや、馬鹿だろ」


 自分の感情に任せて、役目を放り出すのはやってはならない行為だ。しかし、御剣は違う。役目を放り出すのではなく、本当に忘れていたのだ。


「·····部屋に案内するから付いてきて」


「お、おう」


 俺は御剣に続き部屋を出たが御剣は顔を赤くしたまま、一言も喋らずにスタスタと歩いていた。


「ここ」


「あ、ありがとう」


 俺は部屋に到達した。


「じゃあ僕は部屋に戻るから」


「あ、一つだけ聞きたいことが」


 御剣はそんな俺の言葉に、未だに頬を種に染めながら返事をした。


「何・・・?」


「パーティーにいた俺を突き飛ばした女の子の名前知らないか?」


 その言葉に御剣の眉がぴくりと動く。


「何で知りたいの?」


「まあ、押し倒したお詫びをしたいのと・・・」


「のと?」


 ほかの人にこんなこと言うのは恥ずかしいんだけど・・・、同じ男なら別にいいか?


「まあ、凄いタイプの女の子だったから、その、な?」


 この俺の言葉に御剣は固まった。何故かその後に顔が段々赤くなっていった。


「そ、そんなにタイプだったの?」


 そりゃあ、あんなカワイイ子は凄くタイプだ。もう、どストライクといっても過言でも無い。


「まあ、ぶっちゃけ凄くタイプだったよ。」


「本当に?」


「ああ、本当に」


「そっかー」


 何故か、御剣の表情が明るくなった。


「そっかあ。タイプだったんだ。よし!じゃあ僕は部屋に戻るから!後のことは同じ部屋の大和に聞いて!」


「おう、わかった。」


 俺は上機嫌で走っていく御剣を見て、

 

「あ、名前聞いてないや。てか、なんであんなに機嫌良くなったんだろ?」


 疑問を抱えながら部屋に入った。









 私は一人上機嫌でスキップをしながら自分の部屋に戻っている。可愛いとか言われちゃった!私だということに気づかなかったの少し、うん、ほんの少しショックだったけど。後、馬鹿って言われたのもショックだったけど、


「可愛いとかタイプとか言われて喜ばなくはいられないな·····」


 一緒の部屋で二人っきりで喋れるのが嬉しくて本来の目的忘れてたけど、私は馬鹿じゃない、はずだ·····。まあ、私ってことに気づかなかったのは私が男装してるからだよね?


 男装なんてしてなかったら多分気づいたよね。·····気付くよね?む、胸は小さいけど流石に気付くよね!


 九重くんとは、あとちょっとしか一緒にいられないんだし、頑張ってガンガン攻めていこう。男装を解く勇気は無いんだけどね?まあ、私が女だって九重くんが気づいてくれるのが一番何だけど·····。うん、無理だろうな〜。


「でも、王女様も惚れるなんて、思わなかったな~?」


 あの子は私や学校の一部の女子や九条先輩や友香ちゃんと同じ目をしてた。


「せっかく、あの二人がいない世界に来れてチャンスだと思ったのにな·····」


「いつか、男装しなくてもいいようになりたいな·····」


 その時は絶対彼に······


 そんな決意を胸に私は部屋に戻っていった。











「お、九重おかえり!」


「お帰りじゃねーよ。お前のせいで本当にひどい目にあったんだからな!マジで最悪だよ」


 そんな俺の言葉に大和はニヤニヤしながら、


「本当は、美少女押し倒せてちょっと嬉しかったりしてない?」


 その気持ちは、


「いや、別に、ほんのちょっとだけ感謝して上げてもいいんだからね!」


 そんな俺のツンデレ口調に、


「なんだその喋り方!」


 大和は大笑いした。


「で、お前的にあの子はどうだったんだ?」


 それはもちろん!


「凄くタイプ」


「・・・そっか」


 なんかやまとがニヤニヤしてる。


「王女様も大変だな」


 まあ、確かに


「御剣を狙うのなら大変なのかもしれないな」


 そんな俺に大和は、


「あ、お前そういうやつなんだな。分かったこれは、全員大変だなー」


 何の話をしてるんだろう。まあ、どうでもいいが、明日から死にものぐるいで勉強しなきゃな·····。


「明日いつ起きればいいんだ?」


「メイドさんが起こしに来てくれるらしいぞ」


 俺はその言葉に驚いた。


「今、メイドって」


「言ったな」


「可愛い?」


「やばい·····」


 それなら早く寝なくてはいけない。明日少しでも長くメイド服を見るために!


「じゃあ寝るか?」


「ああ、寝ようか」


 俺達は意見が一致しお互いベッドの中に入った。


「「おやすみー」」


 本当に今日は色々あったな。異世界召喚に、ユリウスに気絶させられたり、名前も知らない美少女に気絶させられたり。


 あれ?何か俺だけ今日、めっちゃ気絶して損してない?だって大和見たメイドさんも見られなかったし、皆はモンスター倒しに行ったのに俺だけ気絶していけなかったり。


 ユリウス許すまじ·····!美少女はどうしたって?はは、あんなカワイイ子の顔を間近で見れたんだから気絶させられても悔いはない・・・!


 明日こそモンスターとメイドを見れますように!


 そんなことを思いながら俺は眠りについた。


 俺達が寝た後、扉が開いたのを俺は気づくことはなかった・・・。

少しでも面白いと思ったら高評価とブックマーク下さい。作者の励みになります!


主人公いつ死ぬんでしょうか・・・?


扉が空いた真実・・・!


パシャパシャパシャパシャ


日野 「うふふふふ。九重くんの寝顔ゲッツ!」


大和 (どうしよう・・・。九重のために止めた方がいいのか?)


※誤字脱字あったら教えて下さい。

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