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二章 本当に勇者?

前回のあらすじ

他国の勇者が調子に乗ってるみたいです。

 もうすぐ、交流戦が始まる。俺達は現在控え室で最後の作戦会議をしている。


「いいか?落ち着いて行けば必ず勝てる試合だ。焦らず、訓練通りに戦え」


 俺は、生徒達に向けてそう言い放つ。今の彼らの顔は、とても頼りになる。自分の実力に対しての、自信の色が見える。しかし、慢心は全くしていないように感じる。


「じゃあ、最後は円陣をして気合を入れるぞ!」


「えんじん?」


 カルマが首を傾げる。もしかして、この世界に円陣とかする風習はないのかな?


「えーと、円陣って言うのは皆で肩を組見ながら輪を作って、掛け声をかけて気合を入れるっていう、俺の故郷の習わしみたいなもの何だけど、知らない?」


 皆は首を横にふる。・・・そりゃそうだ。まず、生まれた世界が違うんだから無くて当然だよな。


「まあ、やり方教えるからやってみようか」


 俺は、生徒達にやり方を教え、肩を組む。皆が円の形になった。大きく息を吸い込む。そして大きな声で、


「絶対勝つぞー!!!」


「「「おーーー!!!」」」


 生徒達の元気な声が、控え室に響き渡った。



 *****************************


 一・三年勇者side


「はあー、本当にこんな勝負に意味なんてあんのか?」


 もう片方の控え室で足を机に乗せた、髪を金色に染め、ピアスをした不良っぽい三年の男子生徒が呟いた。


「まあまあ、先輩。この世界の雑魚共をいじめられると思ったら少しは楽しく感じるでしょ?」


 ヘラヘラとした一年の男子がそう言った。


「確かにな。虐めるっていうのも楽しそうだな」


「女子も出てくるんだろ?それなら、闘技場内で犯してやるのもいいかもな?」


「ははは!それいいね!どうせ、俺らは勇者だし何やっても大丈夫だろ!」


 下品な話をし始める男子生徒たち。彼らは自分たちが負けるとは微塵も思っていない。誰が相手だろうと自分たちならば、大丈夫だと思っている。


 完璧に慢心している。


『控え室の皆さんは入場をお願いします』


 何処からから、アナウンスが聞こえてくる。


「よっし!行くか〜」


「そうスッね~」


「「「女子と当たりますように!」」」


 とても見た感じ勇者とは思えない勇者達が入場の準備を始めた。


 *****************************


 外に出ると目に入って来たのは、大勢の観客の姿だった。


『皆様、本日はお集まり頂きありがとうございます!私はこの交流戦で司会を務めさせていただきます。マイト・フランと申します!』


 会場内に、少女の声が響き渡る。この声を響かしているのは魔道具かなにかを使っているのだろうか?


『では、入場して頂きましょう!まずは、オリギア王国魔術学院の勇者様達です!』


 相手の勇者達が入場を始めた。何故だろう?何か、あいつらに見覚えがあるような、無いような?まあ、何処かでたまたま見たとか、そんな感じだろう。


『召喚された勇者様一行は、神から祝福を受けているので圧倒的な力を持っています!』


 彼らはニヤニヤしながら入場してきた。


『次は、ラール帝国魔術学院の若き天才達の入場だ!』


 俺たちも、その声に合わせ入場を始めた。


『誰も勇者が負けるとは思っていないのか、オッズは何と前代未聞の十倍だ〜!!!』


 自分達に賭けとけば良かったかな?


『では、早速、一試合目から行ってみましょう!』


「先生!絶対勝って来る!」


 カルマが元気よく言ってきた。


「うん。絶対勝てると思うから、全力で戦え!」


 俺はそういいカルマの背中を押す。カルマは元気よくコートに向かって走って行った。


『では、お互い位置に付いてください』


 互いに自分の位置に立つ。


『では、第一試合目、ヌマタ・トモキ選手対カルマ・シルバー選手の試合を始めます!』


 お互いが武器を構える。


「では・・・始め!!!」


 合図と共にカルマが剣を振り下ろす!






 

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