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二章 身内には厳しくするスタイル

前回のあらすじ

レックスを倒した!

「俺のクラスから対抗戦のメンバー選ぶんですか!?」


 俺は、現在学院長室で学園対抗戦について話を聞いていた。


「お主のお陰で問題児だらけのじゃったクラスも変わったしの~。才能はピカイチだし問題無いじゃろ」


 問題はあると思うんだ。だって、俺信任の教師だよ?そいつに代表として対抗戦出ろ!ってなかなか酷いと思うんだけど。まあ、そんなことを言った所で、取り次いで貰えないって分かっているので言わないでおく。


「しかも、対抗戦は戦うクラスの担任同士も戦わないと行けないからの~。一番強いやつが適任じゃろ」


 確かに、学院長を除けば俺が一番強いので、こう言われてはぐうの音も出ない。


「はあー。分かりました。でも、これ終わったら長期休暇貰いますからね?」


「勝てたら、考えんことも無いぞ?」


 カラカラと笑う、見た目は気のいい老人のフルアさん。しかし、俺が見た中では唯一、勝てるかどうか分からない相手だ。彼は、それほどまでの強者なのだ。


「大会はいつぐらいですか?」


「後、二週間後じゃ。後、戦う相手はドラナヴィア王国の勇者たちじゃ」


「勇者!?」


 俺達以外にも召喚されてたのか!?と言いそうになるが、そんなことを言ってしまっては色々面倒なことになりそうなので、言えない。


「しかも、異世界の勇者じゃぞ?異端以外の何者でもないわい」


「つまり、異端には異端をって事ですか?」


「まあ、そういう事じゃな」


 それなら、納得できる。勇者って言うチート持ちにまともな面子で挑んでも、勝ち目はない。なら、こちらも同じくチート級の能力を持つ面子で挑むしかない。


「これは、親善試合みたいなもんじゃから負けても問題は無いんじゃが、向こうの学院長のワシの親友が困っとるんじゃ」


「何にですか?」


「召喚された勇者の内の一部が、手に負えない程好き勝手しとるらしいのじゃ」


「あ〜、なるほど」


 つまり、召喚されて強くなったからって、調子に乗ってるわけね。


「なるほど、前のレックス状態何ですね?」


「そういう事じゃ」


「だから、その自信を叩き壊して欲しいと?」


「うむ」


 何か最近そんなことばかりをしている気がするんだけど・・・。うん、気にしないことにしよう!うん、気のせい気のせい!


「形式はどんなやつですか?」


「確か一対一じゃったはずじゃ。因みに参加人数は五人じゃ」


 それなら、対人の強い五人を出すのが一番良いだろう。一対一なら連携なんて意味無いしな!


「わかりました。じゃあ、後日メンバーを決めたら、報告しに来ます」


「おお~。頑張っとくれ~」


 俺は、一度礼をすると学院長室を出た。





 ****************************


「という訳だ。誰か出たい人はいる?」


 俺は、大体の説明を終え出たい人がいるかどうかの確認を取った。


「はい!俺出たい!」


 一番手で手を挙げたのはレックスだった。俺に倒された後は丸くなり、周りへの態度も軟化し、今ではすっかりクラスに馴染んでいる。


「他には?」


 次に手を挙げたのは、カルマとギルムだった。そして、次に手を挙げたのは白夜、そして、最後にシェラが手を挙げた。


「他にいない?」


 俺は最後に他の生徒達に確認を取る。うん、皆納得してる。


「じゃあ、今手を挙げた人たちは、俺と放課後特訓だ!覚悟してね?」


「「「えっ!」」」


 驚く五人とホッと安堵の息を吐く他の生徒達。俺の特訓ってそんなにきついのかなあ?まあ結局、今の実技の時のトレーニングは変えないんだけどね?


『主様、私だけ訓練を優しくは・・・』


 念話で自分だけ優しくして貰えるように懇願してくる白夜。


『しないよ?むしろ身内だから厳しくするよ?』


 俺は、その懇願を真っ二つにして改めて授業を始めるのだった。





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