落ちこぼれたちの逆転談3
呆然とした。俺はもっと、こうスラッとして、なんというか紳士のようなすごい雰囲気を醸し出してるような人かと思ったらまさかこんな薄汚れた老人だとは...
「なんじゃ小僧!さっさと行くぞぃ」
「え?どこへ?」
「そんなもんついてこりゃわかるわい!」
...勝手なじじいだ。
「あ、あなたの名前は??」
「忘れとったよい。わしの名は二条次郎。能力は、細胞活性じゃ」
本当にこの人が細胞活性能力者なのか、強いのかな?
突然、店に轟音が鳴り響く。
「な、なんだ!?」
「心配せんでも大丈夫だわい、みろ、ここがこれからお主が修行する場所じゃ」
見るとそこには、下へ行く階段ができていた。降りるとそこはあの小さな店の下にあるとは思えないほど広く、なぜか明るく湖まであった。
「ここは...!?」
「細かい事は気にするな、まずお主の現状をみるぞい」
そういった老人は俺に1枚の紙を渡した。
「この紙を額に当ててみろよい」
額に当てて見ると紙に数字が浮かんできた。
"3"
「思っていたよりも酷いの。これじゃ治癒くらいしかできんわけじゃ」
「この数字はなんなんですか?」
「この紙はの、対象の人間の能力レベルを表す紙なんじゃよ。お主のレベルは3。ちなみにわしは244レベルじゃ」
ん?244?えっと確か俺は3だよな。これはただ単純に俺が弱いだけなのか?それともこの人めちゃくちゃ強いのか!?
「ど、どうすれば強くなれるのでしょうか?」
「まずは、お主に足りんのは体力じゃお主にはこれから、体力トレーニングをしてもらう!」
「細胞活性能力のトレーニングをするんじゃないんですか!?それに二週間って、学校は?学校はどうするんですか!?」
「細かい事は気にせんでええ。まずランニングじゃ、この湖一周して帰ってこい」
「この湖一周って、どのくらいあるんですか?」
「500キロくらいじゃな。一週間以内に帰ってこいよ」
「500キローー!?無理ですよ!無理!」
「つべこべ言わずにいかんか!!」
くそっ、こんな鬼畜なじじいなんて、でも仕方ない。強くなれるなら、やるしかない!
"眠利虎:能力レベル:3"
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