頭痛の後
薬……もっと飲みたい……でも!!
「はぁ……はぁ。」
私はその場に座り込んだ。
「貴方の秘密って、薬依存症なのね」
突然後ろから声が聞こえた。
「……西金寺……さん。」
「貴方が涙に渡した半分は瑠璃が頂いたから。これで涙からも離れるよね?」
「……え……。」
「涙は瑠璃の婚約者なの。涙が18になったら結婚するのよ。だから貴方は邪魔なの。」
「18……って4年後じゃないですか。」
「いいのよ!とにかく、もう涙に近寄らないでね!」
そう言って姿を消した。
「……私の……薬……。」
私はそこで倒れてしまった。
───「~~~~。」
誰かが、何か言ってる?誰だろ……。
「涙はさ!」
涙?あぁ、涙くんか……。
「瑠璃もうそういうのやめようぜ。」
瑠璃?あー、涙くんの幼なじみ……。
ガバッ
起き上がると保健室のベッドの上だった。
「私……倒れ……。」
カーテンの外から人影が見えた。
「何で涙は分かってくれないの!?」
と言う言葉と同時にその人影が倒れていくのが見えた。
その後瑠璃ちゃんの甘い声が聞こえてきたから、キスでもしているのだろうとすぐに分かった。
あー……頭痛いな。薬を飲まない時と、飲みすぎた時はいつもこう頭が痛くなる。
寝れば治るけど、今回は治らなかったみたい。
「瑠璃だけを見てよ……。」
瑠璃ちゃんは泣き出した。
もーほんと、こーゆー女ってめんどくさい。
私はベッドから降りてカーテンを開けた。
「望琉……!?」




