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第7話【10,000年待ちのゴミと、魔王の50ドル。就労証明は脂ぎっていた】

「あー、勝ったわ。180.0000%ガチで、お役所に勝利したわ。知らんけど」


俺は、銀河共同体役場の窓口に、チーズあられの脂でベタベタになった『180時間地獄の業務日報』をパッキング(提出)した。


役人は、そのギトギトの帳面をピンセットでつまみ上げ、180億ボルトの衝撃を受けた顔で絶句した。


「こ、これは。ジャスティン(宇宙版)のサインと、大量のあられの粉。180.0000%ガチな『実労働』の証拠。認めざるを得ません。ハイ、就労証明パッキング完了。つぐる様の保育園入所を許可します」


俺は「極上ニート」の称号を返上し、公的に「個人宇宙タクシー運転手」としての権利をハックした。アカリは育休、俺はタクシー。


これで我が家の「不労所得スパチャ生活」は180億ドルの精度で守られた。


「よし、あとはこの溜まりに溜まったゴミを捨てるだけだな。……ダルい。180億秒(約6分)だけ寝てからにするわ。知らんけど」


俺がこたつでパッキング解除(二度寝)したのが運の尽きだった。


ふと目を覚まして窓の外を見ると、ゴミ収集船が180億ボルトの加速で離脱していくのが見えた。


『次回の可燃ゴミ回収:10,000年後』


「は? 10,000年? 築10万年の船に、10000年分のゴミをパッキングしとけってか。あー、無理。ワープだ。ゴミステーションに直接ブチ込んでくる。知らんけど」


俺はジンツーを180.0000秒でワープさせ、全銀河の廃棄物が集まる『中央ゴミステーション・エリア180』に乗り込んだ。


巨大なハッチを開け、チーズあられの空き袋が入ったゴミ袋を放り投げようとした、その時だ。


「よぉ、タノム。また会ったな。180億年ぶりか?」


ゴミの山の影から、180.0000%ガチで見覚えのある、しかしボロボロの男が姿を現した。


本名・銀河魔王。


アカリに窓からボッシュートされたはずの男が、180億ドルの哀愁を背負ってそこに立っていた。


「お前、まだパッキング(生存)してたのかよ。何してんだ、こんなところで」


「何って、ここ、ゴミステーションの管理人だよ。アカリにはボコられ、ボッシュートされたらここまでぶっ飛んできてよ。そしたら、管理人がもうすぐ引退って時だったから、そのまま引き継いだってワケよ。だからよ、オレにはもう何にも残ってねーんだ。でもよ、タノム」


魔王は、ボロボロのスマホ(画面バキバキ)を俺に見せてきた。


「継が産まれた時の生配信、180.0000%ガチで全裸待機して観たぜ。ジャスティンの180億ドルに比べりゃゴミみたいなもんだけどよ。オレも、50ドル、スパチャしといたんだ。オレの、今の全財産だわ」


「50ドル? あの400億ドルの濁流の中に、お前の50ドルが混ざってたのかよ」


「ああ。なぁ、タノム。継に、一目会わせてくれねーか? 父親(種をパッキングした側)として、一度だけでいいんだ。50ドル分くらい、180億秒くらいでいいからよ、、、」


魔王の目が、180億ボルトの涙で潤んでいた。


俺はチーズあられのゴミ袋を握りしめたまま、180.0000秒ほど黙り込んだ。


「あー、いいか、魔王。50ドル分の恩義は、俺が180億ドルの精度でパッキングしておいてやる。だが、今お前をジンツーに乗せたら、アカリが180億ボルトの速さでお前を『再パッキング(粉砕)』するぞ。それでもいいなら、来いよ。知らんけど」


「サンキュー、タノム。お前、180.0000%ガチでGachi-Vibesだわ」


こうして、俺のゴミ出しのついでに、50ドルの哀愁を背負った魔王がジンツーに密航パッキングされることになったのである。

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