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石川パパンエッセイ集  作者: 石川パパン


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19/20

国際結婚の修羅場で知った。2万円の32型テレビが「人生のヒーロー」だった話

寝室にテレビが欲しくなった。


寝る前にゴロゴロしながらちょっと動画を見たい。


候補には40型、42型と大きなサイズも並んだのだけど、結局、我が家にやってきたのはハイセンスの32型。


お値段は、Yahoo!ショッピングのポイント戦術を駆使して2万円ぐらいに収まった。


「安かろう悪かろう」という言葉があるけれど、これがどうして、なかなかどうして。


結構、いい感じだ。


リモコン下部にはYouTube、Netflix、Prime Videoの専用ボタンが鎮座している。


思えば、我が家がテレビを見る時間なんて、そのほとんどがストリーミングサービスだ。


この32型は、まさに現代のための道具だった。


しかし、この安価な32型テレビが真価を発揮したのは、まさかの引っ越しの時だった。


妻(外国人)と私の母親が「バチバチ」と衝突し、「こりゃ一緒に住むのは厳しい」という結論に至り、私たちは急遽家を出ることになった。


引っ越し業者? 高い。


頼む余裕も時間も惜しい。


ならばと車に荷物を積み込むことになったのだ。


そこでヒーローになったのがこの32型である。


もし40型以上を買っていたら、一人で抱えて運ぶのはまず無理だっただろう。


けれども、32型は違う。


ひょいと持ち上げて、車の後部座席にポン。


往復を繰り返す中で、このテレビがどれだけ運搬に優れているかを痛感した。


結果的に、引っ越し業者代を丸々節約できたのだ。


あの時、寝る部屋だしと妥協したはずの32型は、私の人生において最も実用的な選択として輝いた。


画面サイズを追いかける時代は終わったのかもしれない。


知らんけど。


安くて、機能が充実していて、いざとなれば一人で抱えて新しい生活へと連れて行ける。


かつてVHS一体型のテレビで映画に夢中になった時代もあったのだけど、今の私にとって、このハイセンスの32型テレビこそが、身軽な暮らしを支えてくれる最高の相棒である。


P.S. ちなみに、半年以上使っているが、故障は一切なし。Switch2のゲームももちろん楽しめている。大きな画面だけが正義じゃない、って話。



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