84話 夢
魂喰いから魂を取り戻し、解放することに成功した。目的も達し、この世界に用は無くなったので現実の戻り方をガンジくんから教わると、瞑想で戻れるとの事だ。
「そもそも、この世界に出入りする条件は2種類ある。寝る事と意識を集中させる事の2つだ。瞑想は後者に当たるが…人によっては前者にも当たるから都合の良い方法と言える」
「へー…。ん?だったらなんで僕を気絶させたの?瞑想させるだけで良かったんじゃ…?」
「あの状況で寝れるとも精神を集中出来るとも思えなかったからな。現にお主とリキ殿は修行体験の時、寝ていたではないか」
「おっしゃる通りです…」
瞑想を始めて意識を集中させる。目を瞑り心の中で何も考えずにいると、白い光が中心に集まっていき、そこで意識が途切れた。
目が覚めると、身体の痛みが消えている事に気付いた。傷も無い。ただし受けたダメージは疲労となって襲ってきて、寝て(気絶して)いたというのに全身が怠かった。
「皆は…?」
暗い森の中で辺りを見渡すが…、
「誰もいない…」
僕だけ別の場所に寝かされた?
魔力感知を発動させる。するとここには僕一人しかいない事がわかった。
「なんで…?」
その問いに答えてくれる者は誰もいない…そう思っていた。
『なんでかしらね?』
「…!!」
後ろ。魔力感知では捉えられなかった。…違う。ここは——、
『夢の中♡』
『戻れたと思った?……残念。まだ終わりじゃないのよ?』
「なんでここに…!お前は逃げたじゃないか!!」
『逃げた…?私が…?あれは逃げた訳じゃないわ』
『私は…人の夢に現れる夢魔…!!だから実体を持たない私は、一度人の夢から抜け出せばそこで起きたことは全部夢の出来事になる…』
『つまり…』
『貴方たちが与えたダメージは全部夢…無駄になったのよ…!!』
う、嘘だろ…!?今までのが全部…?
身体に力を入れる。…上手く力が入らず、腕が震える。こっちもダメージは無くなったけど、戦いの疲労は抜けていない。何も無かったことには出来ない。
『さあ…また始めましょう〜!……第3回戦♡』
実は終わってなかった…!!
っていうのをやりたくて短めになっちゃいました。
許してください…。




