17話 代表戦開始!
今日はついに代表戦、当日だ。代表戦は学園の一大イベントなだけあり、観戦も一般開放されている。だから朝から沢山の人が移動する音が聞こえてくる。沢山の観客が見ている中で戦うのを想像しただけで今からでも緊張しちゃうな。あまり考えないようにしよう。とりあえず、朝食を食べ終わったら、会場の武道館に向かおう。
会場に向かうと1ー18組のクラスの皆が僕を待っていた。
「「ロク、期待してるぞ!」」
「「絶対優勝してね!」」
「負けんじゃねーぞ、マブダチ」
皆、僕を応援してくれる。……僕のマブダチ(知らない)も応援してくれてる。その期待に応えられるか分からないが精一杯頑張ろうと思えるほどの元気をもらった。
「ありがとう、行ってくるよ」
会場内に入ると、マイクテストの声が聞こえ、ザワザワしていた会場が静まり返る。
「皆様、ご来場ありがとうございます!本日の司会を務めます、3年タルモンと」
「えー、実況、解説を務めます。2年ハマリと申します」
「「よろしくお願いします!」」
司会者の挨拶が終わると、ものすごい盛り上がりが起こった。うわ……ヤバい、緊張してきた。会場の壁に貼り付けられている対戦表を確認する。
1年の部
トーナメントで勝ち上がった3チームが最後に総当たりで対戦する流れか。こう見るとCブロックが断然有利だ。AとBは3勝しなければいけないのに対して、Cは2勝すれば上位3チームに入る。僕らはAブロックの一番最初だ。こればっかりは抽選で選ばれるから仕方ない。抽選を引いたコーラ先生を恨むしかない。
「さあ、皆様、まもなく1年の部が始まります!今年の1年は才能にあふれた生徒が多いと聞きましたが、どんな試合を見せてくれると思いますか?ハマちゃん」
「そうですね、今年の1年は霊魔法を使う生徒と、混合魔法を使う生徒、魔剣術を使う生徒もいるという噂を聞きました。これが本当なら2年、下手したら3年レベルの試合が見れるかも知れません」
「ロク?何してる、もう始まるぞ」
「あ、うん、今行くよ」
ウンスイくんに呼ばれ、試合場の中に足を踏み込む。
「スー……ハアー……」
「緊張してるのか?ロクは緊張する必要ないだろう?」
「え?するでしょ?僕、一応大将だよ?一番責任重大じゃん」
「まあ、始まれば分かる」
「?」
ウンスイくんが言っていたことに疑問を持ちながらも僕らは1列に並び、お互いに礼をして試合場の外へ出る。
「18組 VS 12組の試合を始めます!先鋒の2人は前へ!」
審判の合図でリキくんと12組の先鋒が前に立つ。
「試合開始!」
「さあ!始まりました!18組リキと12組カマセの試合です。えー情報によると2人とも実技の成績が良く、近接戦闘を得意としているようです」
「そうなんですか。これは剣士同士の熱い戦いが見れそうですね!おーっと!先に動いたのはリキ選手」
リキくんはカマセと呼ばれた生徒に急接近して止めどなく剣を振り続ける。最初は全て捌いていたカマセくんだったが、リキくんの剣を受け続けて剣を落としてしまった。リキくんの剣は受けるとすごく重いんだよなぁ。首元に剣を向けられたカマセくんは
「こ、降参!」
とあっさり降参し、あっという間に1勝を掴み取ってしまった。
「勝者、リキ!」
会場中から歓声が響き渡る。司会のタモさんとハマちゃんも興奮していてリキくんを褒めまくっていた。
「次鋒の2人、前へ!」
「よっしゃ!まずは1勝!ベニ!負けんなよ!」
「はあ?誰が負けるって?」
すれ違いながら激励するリキくんに対して憎まれ口で返すベニエさん。放課後の練習会で二人の距離は縮まって今のような関係になった。
「試合開始!」
「次鋒、18組ベニエと12組ダストの試合が始まりました!えー、ベニエ選手は選手は火と水の魔法を使い、中距離戦が得意なようです。対して、ダスト選手は剣術と土魔法を組み合わせた斬新な戦術で戦うそうです」
な!?剣術と土魔術を組み合わせるだって!まさか、彼も魔剣術の使い手なのか!?
「おーっと出ました!ダスト選手の十八番、『土玉バッティング』です!」
……剣をバットのように振り抜いて土玉を飛ばしている。これが魔剣術?
ベニエさんは飛んできた玉を水のバリアで相殺して広範囲の炎でダストくんをチリチリにしてしまった。ダストくんに燃え盛っている火を高水圧の水大砲で吹き飛ばしながら消化して審判から勝負ありの判定が。またしても圧勝してしまった。
ウンスイくんが『緊張する必要がない』と言ったのがよく分かった。僕らのチームは他よりも強かったのだ。
続いて中堅戦でウンスイくんが相手を水魔法で窒息させ降参させた。この時点で僕たち18組の勝利なのだが試合は続行。
副将戦ではクウナさんが霊魔法で動きを封じ、相手を無力化させまたもや降参。強すぎる。
最後に大将戦で僕が呼ばれる。
「試合開始!」
「さあ、最後の大将戦一体どんな……」
『ドゴンッ!!!』
「しょ、勝負あり!勝者ロク!」
観客は何が起きたか分からず一瞬静まり返った。だがその後、今までで一番大きな歓声が響き渡った。
よし!ちゃんと僕の技も通じてる!確かな手応えと共に僕らは完勝で第一試合を終えた。
トーナメントの抽選は担任の教師が引いて決めます。コーラ先生は貧乏くじを引くのが得意なのであのような結果になりました。




