師走
引っ越しは、サクサクできた。
次は弁天様の鳥居を新しくする!
さて、どうしよう。
俺は図書館に通った。本を調べ、webを調べ、近くの神社を巡り情報を集めた。
その合間に、弁天様の所に行き 草刈りや掃除をした。
「たかにゃ〜ん。」
「弁天様。おかえりなさい。」
「ただいま!!」
「だいぶ、寒くなった来ましたね。あったかくして下さいね。」
「たかにゃん、お母さんみたい wお母さんて存在、知らんけど。」
弁天様は、相変わらずギャルな弁天様だ。
気がつけば、暮れも迫っていた。
師走は忙しい。何が忙しいかわからないが忙しい。気持ちが焦る。今年が終わる前に…的な。
他の日と何ら変わりのない一日超えるだけなのに。
俺は季節のイベントは好きな方だ。その節々の行事。節分やひな祭り彼岸、お盆などなど。季節を感じられて日本らしい。
お正月に備えて、大掃除をし、小さな鏡餅とコタツにみかんは外せないな。お蕎麦も用意しないと。
あれこれ準備をして、大晦日を迎えた。
「たかにゃーん、お蕎麦まだぁ?」
「まだお昼でしょ。違うもの食べて下さいよ…って!弁天様!何でウチでまったりくつろいでいるんですか!!」
「だって、学校休みだし。みんな忙しそうだし。つまんない〜」
あ、かまちょ発動。
「かまちょって言うなーー!!ウチは繊細なの!ガラスのハートなのよ!」
「ハイハイ。お蕎麦は夜作りますからね。今はみかんでも食べてて下さいね。」
最初は弁天様に振り回されていたが、最近は扱いが慣れてきた。俺って猛獣使いになれるかもw
「弁天様は、今日明日はかき入れ時なのでは?」
「あね。ウチは普段使いの神だからさー。年末年始、人来ないんだよね〜」
普段使い…?
言い回し独特だよね〜
「たかにゃん、お蕎麦美味しい!もう一杯たべられそ…」
「あ、呼ばれた。」
弁天様の祠で誰か手を合わせると、その時何をやっていようとも祠に戻されるシステムらしい。
やっぱり、忙しいじゃん。いいことだけどね。
「うだから、お代わりしていい?」
「天ぷらもありますよ。」
「あげ〜」
「天ぷらだけにね!」
「たかにゃん、オヤジ〜さむ!」
それは、笑ってくれないんだ。別にいいけど。