たかにゃんの想い
「その後、すぐによよちゃんのお兄さんは引っ越していったの。よよちゃんのお父さんとお母さんは引き続き、世話役をしてくれたけど、よよちゃんが亡くなる少し前に施設に入ったっぽい。それからは近所の人が草刈りしてくれたりしてたけど、みんな高齢になってるし、だんだん廃れていっちゃったのよねぇ〜」
少しずつ、落ち着いてきた弁天様が話してくれた。
「よよちゃんのお兄さん、たかにゃんに似てるのよ。初めて会った時から思ってたけど…
よよちゃんのお兄さん、商才があるみたいでさ〜
会社作ってどんどん大きくして、この土地じゃ手狭だから、都会に引っ越したんだよね。
だからか、お兄さんとたかにゃんが重なって見えちゃって…
いずれ、離れてくんだな〜って」
弁天様はその時、すごく傷ついたんだ。
トラウマになる程に…
「確かに俺はお金を貯めようと思ってました。でも、そのお金を持ってどこかに行くとか考えてませんでしたよ。
俺の人生なんて、弁天様の神生に比べたらほんのちょっとです。そのほんのちょっとで、何か出来るわけじゃないんですけど、1日でも永く弁天様の神生が続けられる様に、お金を貯めときたかったんです。
お金あれば、なんとかなるかなーって。」
「だ〜が〜にゃ〜ん!!!!」
「あれ!せっかく泣き止んだのに、なんでまた泣くんですか。」
「だっでぇ〜だがにゃんがあぁぁ〜」
「えぇぇ〜俺のせい?」
それから、弁天様はまたしばらく泣いていた。




