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謝罪
犯人は警察に捕まった。
その後の現場検証やら、事情聴取やらで家に着いた時にはもう日も高くなっていた。
弁天様も一緒に久しぶりで、俺のうちに帰って来た。
気まずい…。
ケンカの最中だったし…。
夜中の捕物のお陰で心も身体もへとへとだし…。
あれだけよく喋る弁天様が一言も喋らない…。
お茶を出しながら…
「い、いやー、びっくりしましたよね〜
まさか、強盗に入られるとは」
「………」
「さっき、俺に憑依しましたよね。びっくりした〜
ビンタしようとしたら、グーパンチでしたもんw」
「…ん…」
「人殴ると拳、痛いっすね。俺、人殴ったの初めてでしたよ」
「…めんさ…」
「姿現した時の弁天様、かっこよかったですよ〜
凛としてて!俺、惚れ直しちゃい…」
「ごめんなさい!!!!」
え?突然の絶叫謝罪。
「あ、ああ。拳ですか?大丈夫で…」
「守銭奴とか、お金儲けとか酷いこと言って…。違うってわかってるのに。ごめ…」
もう後の言葉は、涙で続かないようだ。
「大丈夫ですから。落ち着きましょう。
大丈夫ですって」
「たかにゃん、似てるから…グス…背格好とか…声のトーンとか…グス…思い出しちゃって…また、捨てられちゃうって…グス…」
しばらく泣いて、落ち着いた頃 弁天様は少しずつ話し始めた。




