俺とよよちゃん
よよちゃんは、俺のばあちゃんだ。
俺が10歳くらいの時、亡くなった。
俺はばあちゃん子だった。
ばあちゃんも可愛がってくれたし、俺もばあちゃんの事が大好きだった。
曖昧で、途切れ途切れだった記憶が…
思い出した!
ばあちゃんの一周忌が終わったあと、母と2人でばあちゃんの生家を訪ねた。
建物は立っていたが、ロープが張られ『売家』の看板が立っていた。
「ほんと、罰当たりね」
母がボソッと言った。
その後、近くの神社みたいなとこにお参りに行った。
お参りをして顔を上げると、側にばあちゃんくらいの袴を着たお婆さんが立っていた。にこやかに笑い頭を下げてくれたので、俺もちょこんとお辞儀した。
それに気づいた母が、その人にばあちゃんの事とお礼なんかを言ってた気がする。
そのお婆さんは、俺に
「大きくなったね。目元がおばあちゃんそっくりね。赤ちゃんの頃一度連れてきてくれたのよ。」
と言ったお婆さんの目から涙がこぼれた。
俺はどう答えていいか分からず、おもむろにポケットから小さな巾着を出し、中からビー玉のような物を取り出して見せた。
「ばあちゃんにもらったの。」
お婆さんは驚いた表情を浮かべ、そしてにっこり微笑んだ。
「それは水晶でできててね、あなたを悪いものから守ってくれるのよ。ずっと大事にしてね。」
「うん!」
と言いながら力強く頷いた。
「また、おいで」
と言って手を振ってくれた。
俺も振り返した。
そして、母と来た道を戻って行った。
帰り道、母が
「隆洋には見えたのね。」
「うん」
返事をしながら、母が何を言っているのかがよく分からなかった。




