帰還したけど?
俺はスターク達が待っているであろう、廃庭園とでも呼べる場所へ
帰ってきた。
帰ってきたのだが……誰も居らん。
「え? 何で? 突如として消えた俺を放置するか? 普通……」
などと口走った直後、大きな物音がする。
ドオオォォォン!
続いて襲ってくる振動、それにより降ってくる埃と小石……
「生き埋めとか、御免こうむりたいんだが」
とりあえず出口に続く階段へ急ぐ、カードキーは俺が持っていた為か
あの大扉は開いたままだ。
その間も轟音と振動は続いている。
「これ、出口で何かが暴れてるんじゃない? 具体的に言えばガルム」
──はい、私もそう思います。
「だよなぁ。どうしよう、GSと合流する前にガルムと鉢合わせとか。詰みじゃね? コレ」
そんな愚痴を言いつつ、走り続け
何の変哲も無い小部屋を3つ過ぎ、4つ目の小部屋に差し掛かったところで
声をかけられる。
「カシュー! 無事だったか!」
「え? スターク? それにメーヴェさんにネレイドさんも」
「やっほー……カシュー君」
メーヴェは力無く笑い、ネレイドも困った表情を
している。
「え、と。何があったんですか?」
こういう時に頼りになるスタークが
状況を教えてくれる。
「どうやら、別動部隊の陽動が失敗したようだ」
「他のメンバーは無事なのか!?」
「ガルムがこの遺跡に戻って来た時に応戦したのだけれど、ガルムの後方の茂みに、姿は確認できた。だが、今は分からない……」
──ガルムが自身の背後を晒してでも、この遺跡に戻ってきたのは
ガーデンへの侵入者を察知したからだと推測されます。
じゃあ、俺のせいじゃん。
「と言うことは、この振動はガルムの仕業? だったら、この音がつづく限りは皆は無事だと思う。多分……多分だけど、狙いは『俺』だと思うし……ね」




