リミッター
「で、ガルムを倒さなきゃならないのは分かったけど、一体どうやって?」
『そう難しいことではありませんが、実力的にはまだまだ駆け出しの主人一人では、流石に荷が勝っていると言わざるを得ません』
「うん、それは知ってる」
『せめて、ある程度手練れの協力者が数人いれば、何とかなると推察されます』
……じゃあ、GSかな。
「心当たりはある。具体的にどうやるか、教えてくれる?」
チュートリアルさんは安堵の表情を浮かべる。
『良かった……私はてっきり──いえ、なんでもありません』
「おい。言われてないのに察してしまった、この俺の胸の痛みはどうしたら良い?」
『では、説明を始めます。とはいえ、それほど大したことをするわけではありません。主人は、はじめにガルムと戦った時を覚えていますか?』
スルーかよ。
──別に良いけどね。
「ついこの間だからな、流石に覚えてるとも」
『その時、上手くいけば『勝てそう』と思いませんでしたか?』
その問いに、俺は即答する。
「いいや、まったく。なんなら1回ミスってやられてるしな。さらに言えば、殲滅技貰ったら、助かる気がし……あれ? そう言えば、最初の1回は耐えてたな? GS達がくらってたのは耐えられそうも無かったけど」
『そうです。あの時、私がガルムの制御装置に干渉し、擬似的にリミッターとなっていたのです』
リミッターか……それであの威力、干渉できる範囲は
たかが知れている感じかな。
「なるほど、ね。ということは、完全停止させることは出来ないって事?」
『はい。ですから、協力者が必要になるわけです』
GS達がいれば、何とかなる……のかな?