提案があります
『そこで提案があります』
無事、契約を交わした俺達だったが
チュートリアルさんがおもむろに提案があるという。
「何でしょう……?」
『ですから、私の主人となったのですから、もっと砕けた話し口調で良いと言ったではないですか』
「ああ、ごめん」
仕事してると、敬語ベースで過ごしてるから
自然と出ちゃうんだよな……特にぺーぺーが長い俺みたいなのは
後輩だろうと何だろうと、敬語で話してるから
咄嗟に出るのは『ソレ』なんだよな……
因みに、物腰が柔らかいワケでは無く
相手によって使い分けるのが面倒くさいから
なのは内緒だ。
「で、提案って言うのは?」
『はい、私の提案は『ガルムの討伐』です!』
「はっ!? あんなの勝てないでしょ?」
俺はびっくりして、マヌケ面をさらす。
『はい。ですが、このままガルムを放っておけば、ガーデンエナジーの浪費は勿論のこと、神秘ノ森林庭園から外の世界へ探索に出た後、再びここに戻る際に、必ず障害となるでしょう』
「たしかに。間違いなく襲ってくるな、無事にここから出られたらだけど。なんで俺、目の敵にされてんのかなぁ?」
『──もしかしたら、主人をガーデンへの侵入者だと思っているのかもしれません。守護獣としての本能が残っていれば、ですが』
「なるほどね、ガーデン守れって言われて生まれてきたら、すぐ近くに侵入者が居て、排除しようとしてた説ね。だとしたら、ガルムが一番まともだったんじゃ……」
チュートリアルさんは俺の言葉に首を振る。
『いえ、主人である『宿命の子』ないし、権限的には『庭園管理人』を識別出来ていない時点で致命的です』
「たーしかに」




