空気感
入り口となっている瓦礫の隙間から内部に入る。
外からも見えた階段は所々苔が生えていて
足を滑らせないように気を付けないと。
果たしてゲームで滑るかは分からんが。
途中、いくつかの小部屋があるけど、見所らしい見所の無い物ばかりで
メイン通路として延々と続いている下り階段の方が存在感があったりする。
仕方なく俺たちは、黙々とその階段を下りて行く事になるのだが
進んでいく内に、徐々に空気感が変わってくる。
気温が徐々に下がり、吸い込む息にも湿気が混ざり
ひんやりしている。
──呼気まで再現されると、オープニングで見た
『火山』とか『砂漠』が思いやられるんだけど……
「それにしても、ずいぶん深いな……」
思わず感想をもらすと、スタークが反応してくれる。
「そうだね。だけど、4つの小部屋を過ぎたから、もうそろそろ最深部のハズだよ?」
え、俺って最深部に鎮座してんの? メインコンテンツじゃん……。
「見えてきたわよ!」
メーヴェが指さす先には大きな金属製の扉があった。
「でっか! 開くのアレ!?」
「ははは。実は、この扉は仕掛け扉なんだ、このカードキーを使うと開く仕組みさ」
スタークがカードキーを取り出して、見せてくれるが
なんかとってもSFチックなデザインだな。
「いやいや、カードキーなんてどこで手に入れたの……」
スタークが、ややばつの悪そうな顔をして
足下を指さす。
「足下? 更に地下とか?」
「……いや、ここに落ちていた」
拾いもんかーい! しかも、ちょっとドヤってたし。
まあ、こんなご都合でも進めるなら何でも良いや。
スタークを促して扉を開けてもらう。
──重々しい音を立てて扉が開いていく。




