瓦礫の山
ついに遺跡に足を踏み入れる。
──とは言え屋根は崩れ落ち、ほぼ外だけど。
うん、床は石材で舗装されてる。
比較的小さい建物があった様だな……ってコレもスルー?
「一体どこへ向かってんだ? 神殿みたいなのはあっちだし、目立つ大きな建物は向こうだけど……」
そう、めぼしい遺跡をガン無視して
今進んでいる方角にあるものは……瓦礫の山。
「気持は分かるよ、だけど僕たちが目指しているのは、あの瓦礫の山なんだ」
「遺跡の最奥地にある、意味ありげな瓦礫の山。見付けたとき、絶対に何かあると思ったのよね!」
「メーヴェさんの勘は、あまり頼りにならないハズだったのですけどね~」
「ちょっとネレイド、そういうのは本人に聞こえないように言ってよ、萎えるから」
メーヴェさんよ、聞こえなかったら言っても良いのか……
「ガルムが陣取っている場所に何もない方が不自然か」
「ちょっとカシュー君まで! あ~もう、下がるなぁ」
「まあまあ、メーヴェ。君のお陰で発見できたことは事実だよ。それより、別動隊も延々とガルムを引き付けるのは厳しいはずだし、足早に向かおう」
「了~解っ」
「分かりました」
俺も頷いておく。
瓦礫の山を注意深く観察すると、地下への入り口らしい階段が見える。
「僕らが最初に侵入するときに開けておいたから分かりやすいけど」
「最初に見付けたときは、本当に隠れてて見えなかったんだからね!」
スタークの説明にカットインしてメーヴェが説明を引き継ぐ。
「そうなんだ。大変でしたね」
「そ~なのよ~」
メーヴェが面倒くさいオバさんみたいな口調で言う。
──皆から褒めて貰いたいんだな、この人。
「私って、褒められて伸びるタイプじゃない?」
いや、知らんし脳内読むな。




