ライアスとレア
取りあえず満腹になったので就寝の準備をする。
テントはふたつあり、男性用と女性用で分かれていて
スターク、ライアス、レアの男性用テントと
メーヴェ、ネレイド、アリアドネの女性用テント
まてまて、レアは何で男用テントに含まれてんだよ。
「レアは女子勢と一緒じゃないのか?」
「ああ、レアはライアスに育てられたのだが、彼と一緒じゃないと眠れないんだそうだよ」
スタークが教えてくれる。
「え? 親子?」
びっくりして聞き返すが、スタークは小さく首を振る。
「いや、それは流石に無いだろう? ライアスは典型的なドワーヴンの見た目をしているし、レアは幼いがエルヴンの特徴もしっかりと出ている。普段あまり関わり合わない種族同士だが、故あって、ライアスが親代わりを務めているんだ」
メンバーの情報把握してるスタークは
事情を聞くのに便利だな。
「なるほどね、じゃあ男子勢のテントにお邪魔するか」
「良いのかい? カシューなら、彼女たちも受け入れてくれるんじゃないか? とは言え、交代の見張りがあるから何が起こる訳でも無いだろうけどね」
「やめてくれ、女子に囲まれてなんて眠れるわけ無いわ」
若かりし頃ならいざ知らず、この歳になると恐怖すらあるわ。
「そうか、分かった。ちなみにカシューは交代の見張りは無いから安心してくれ」
「助かる」
そんなこんなで、俺は床につく。
そして翌朝。
「これより『ガルム陽動作戦』を開始する!」
スタークの号令により、本隊と別動部隊に分かれ
それぞれの任務を遂行する『ガルム陽動作戦』が開始される。




