それは大変貴重な
「ねぇねえ、みんな! リーダーがあんな顔になってるから、その辺にしとこうよ?」
──え? 今喋ったの誰!?
そんな事言えるやついた?
「レアの言うとおりじゃ、スタークを見ろ」
ライアスが続く……って事は『レア』!? 嘘だろ?
俺は驚きの余り、目を剥き、口は半開きでレアを見る
そのまま首から上だけを動かして、スタークの方へ視線を動かす。
……スタークも目をひん剥いてんじゃねーか
いや、レアとライアス以外全員か。
「あれ? アタシ変なこと言ったかな? ねえ、おっちゃん?」
「いんや、そんな事は無い。真っ当なことを言うたと思う。なぜレアから、その言葉が出てきたかは、些か理解が追いつかんが」
いや、ひどい言われようだな。
「そっか、合ってたよね? 良かった!」
良いのかそれで。
「と、ともかく! ありがとうレア。それでは話を続けよう」
スタークも何とか持ち直したようだな。
「君の青銅像が安置されている場所が問題で、その場所はガルムの寝床になっている様なんだ。カシューを青銅像と接触してもらおうにも、ガルムとの直接戦闘があるというのは、さすがに厳しいと言わざるを得ない。何せ我々でさえ、討伐となると難しいと感じているくらいだ」
「確かに、殲滅技とか喰らったら、1発で逝く自信がある」
スタークはハハハ……と乾いた笑い声をあげて肯く。
こればっかりは事実だろうからな。
「そこで、ガルム討伐を目的とせずにカシューに青銅像に接触してもらう方法を考えた」