プレイ後の一杯
とんでもない目にあった。
あの後、俺は口の中と胃の不快感を紛らわすために
ふて寝した。
「一瞬で目覚めたけどな……さて、これからどうするか?」
するとどこからか、美しいメロディが流れてくる。
「なに? 何かのイベント?」
『8番ルームのお客さま、プレイ時間終了5分前になりました』
「ああ、終わりか。ステータス減少もあるし、何やっても中途半端になりそうだからログアウトすっか」
ヘッドセットを操作して、ログアウトを選択する。
ゲーム画面がフェードアウトし、時間差で
現実世界の視界がフェードインする。
「相変わらず目に優しくてホッとするわ。ってか、暑い……案外ヒートアップしてたせいか、じんわり汗かいてるな。そう言えば温度少し上げたんだったな。次回以降はやや涼しめ設定にしよう、勉強になった」
照明はまあまあ良かったな、もう少し明るくても良いかもしれない。
『8番ルームのお客様、お疲れ様でした。準備がよろしければフロントへお越し下さい』
そう言えば『ママ』の声じゃ無いな?
まあ、他のスタッフも居るらしいし、不思議じゃ無いか。
俺は荷物をまとめて、フロントへ向かう。
「と、その前にトイレ」
トイレを済まし、フロントへ向かうとママとは違う従業員の姿がある。
「お疲れ様でした、カードキーの提示をお願いします」
言われるままにカードキーを見せる。
「はい、確かに。ご一緒にドリンクはいかがですか?」
「ドリンク?」
「ええ、24:00を過ぎているので軽食の提供は終了していますが、ドリンクの提供は引き続き行っています。料金はフルダイブのプレイ料金と合算して請求されます」
ちょうど喉も渇いたしな。
「じゃあ、お願いします」
すかさず従業員がメニューを取り出す。
「こちらがメニューになります」
えーっと、メニューは
コーヒーやエスプレッソ、カフェラテ、カフェオレ
紅茶やウーロン茶、ハーブティー等など
フルーツジュース系や炭酸もしっかり完備
お、クリームソーダなんかもある。
ママいなくても全部用意できるのかな?
「アイスカフェラテで」
「かしこまりました、お好きな席でお待ちください」
問題無さそう、というか全く無駄なことを喋らないんだな
ママとは正反対かもな。
とりあえず手近な席に腰を下ろし、飲み物を待つ。
………もうすぐ1時半、家に帰って2時くらいか。
明日仕事無理かもしれない。




