クラスチェンジ
「それはそうとカシュー、『駆け出し探索者』のレベルが3になったようだな。いつまでも駆け出しでは格好が付かないだろう? クラスチェンジをするべきだ」
まあ、そうだな……どのクラスにしようか決めておかないと。
「というか、3でクラスチェンジって早くない?」
「ああ、駆け出しは例外的なクラスだ。ガーデン探索に慣れた頃に基本クラスに就いてもらうことになっている。さあ、先ずはギルドの転職受付カウンターへ行くぞ」
大人しくガリアンについて行くことにする。
「ようこそいらっしゃいました、こちらは転職受付カウンターです♪」
そうだよ、こういうのでいいんだよ。
何がかなしくて、普通のおっさんが
いかついおっさんと行動せにゃならんのか?
「モカ、こいつに基本クラスの案内をしてやってくれ」
「はい! 了解です」
「あのなぁ……はぁ」
あー、くそデカ溜息出ました!
ガリアンのおっさん
きっとモカちゃんが苦手なんだな~
『了解』に、ひとこと言おうとしたものの結局のみこんでるし。
「まあ、良い。頼んだぞ」
ガリアンは立ち去っていく。
「それではカシューさん、基本クラスの説明からさせていただきますね!」
これは、モカちゃんもガリアンの事よく思ってない疑惑だな。
「それでは、最も人口の多い戦士の説明から……」
要約するとこう!
戦士
最もポピュラーなクラス
近接戦闘に長け、主な武器適正は『剣、斧、槍』
STRとVITが上がりやすく、MAGやMINには
マイナス補正がかかる。
斥候
全距離で立ち回れるクラス、ただし戦闘能力は控えめな物理支援クラス
武器適正は『短剣、弓、鞭、投擲武器』
DEXとMINが上がりやすく、STRとVITには
ややマイナス補正がかかる。
野盗
スピードを生かした攻撃や、高い回避率で敵を翻弄するクラス
純粋な戦闘要員と言うよりは、斥候と並ぶ物理支援クラス
武器適正は『短剣、剣、投擲武器』
AGLが大きく上がり、DEXも上がりやすいが
VIT、MINにマイナス補正がかかり、打たれ弱い。
術士
魔法をメインウェポンに据えた術者クラス
戦士についでポピュラーなクラスでもある。
武器適正は『杖、短剣』
MAG、MINが上がりやすく、VITに大きくマイナス補正がかかり
STRにもマイナス補正がかかる。
癒し手
その名の通り、味方への回復を主軸に置いた術者クラス
武器適正は『メイス、杖』
MINが大きく上がり、MAGも上がりやすいが
AGLとDEXにマイナス補正がかかる。
旅行者
探索よりも観光に重きを置いたクラス
武器適正は『無し』
味覚に補正がかかり、能力値は平均的に上がる。
旅行者は舐めてるとしか言いようが無いな……
何だよ味覚に補正がかかるって。
「カシューさんはどれになさいますか? 旅行者を除けば、どれを選んでも、大きく見劣りすることはありませんので気軽に選んでも大丈夫ですよ♪」
「うーん、そっか……そういえば、途中でクラスを変える事って出来るんですか?」
「条件はありますが、変えることは可能ですよ♪」
「条件?」
「はい、基本クラスの『クラスレベルを10』まで上げて一次クラスに上がる条件を満たせば、他の基本クラスに転職は可能です。ただ、どのクラスになってもクラスレベルは1からスタートになりますので注意して下さいね?」
そっか……しばらくは付き合わなくちゃいけないのか。
俺のメイン武器は今、ショートボウだから斥候にするか
はたまた、オシエドリの杖を主軸に据えて術士か癒し手か……
よし、決めた!
「斥候にしようと思います」
「はい! 承りました! それではこちらの書類にサインをお願いします♪」
──斥候にクラスチェンジしました!
……もうこれ、ガリアン嫌い確定だろ?
説明多すぎで長くなりました。フィーリングで書いているのでガバってたら笑ってやって下さい。