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SEVENS GARDEN  作者: 天華L


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372/375

断片:女神


 ──(ワレ)は、悠久なる時を生きる魔なる者。

   その『心繋器(ヒューマギア)』を介して

   現し世へと意識を繋ぐことが出来た

   礼を言おう。


「ヒューマギア……? 聖遺物の事?」


 ──現代では『聖遺物』と呼ばれているのか

   何やらあの女(・・・)

   彷彿(ほうふつ)とさせるセンスだな。


「あの女? 誰の事だ……?」


 ──『聖女 エレオノラ』

   今は何と名乗っているが知らぬが

   吾を討った者たちの内の1人だ。


「それって、多分『女神 エレオノーラ』の事よね?」


「十中八九そうだろうな。女神は勇なる者の一員だったってことか」


 ──ククク……フフ……ハッハッハ!

   女神(・・)と来たか! 実に期待を裏切らぬ女だ!


「えー……、自分を打ち倒した相手で大笑いって出来るもんか?」


「私ならきっと無理ね」


 ──吾は奴らを恨んではおらぬ。

   何しろ不死(・・)であり悠久の時を生きる

   吾は、この上なく退屈で

   全てがどうでも良かったのだが


 ──奴らとの戦いは血湧き肉踊る物であった

   更にその結果、退屈な日々から

   解放してくれたのだから

   むしろ感謝しているくらいだ。


 にしては、奴ら(・・)って呼んだり

現世に戻って来たお礼(・・)とかしてるのよね。


 ──ともかくだ、そなた達には何か礼をしよう。


「俺は……特に。いや、仲間を……集落の皆んなを助けてくれ!」


 ──ふむ……お前の仲間がどこの誰だか知らぬが

   今の状況を(かんが)みるに

   我が子(・・・)達なのだろう。

   とはいえ吾は今、意識しか現し世に

   繋がっておらぬ

   残念だが、どうこうする事は出来ぬだろうな。


「なんっだよ! それじゃあ、何なら出来るんだよ!」


「ちょっとカシュー、落ち着きなさいよ」


 ──良い。今の吾に出来る事と言えば

   知識の伝授(・・・・・)が精一杯であろう。

   ……それも、最新とは言えぬが。


 知識……やっぱりユノーを介しているからか

だったら──!


「女神エレオノーラを、女神と教会の奴らを皆殺しにする方法を教えてちょうだい!」


 ──クハハ! 豪気(・・)だな!

   とはいえ、勇の者に討たれた吾に聞くか。


「チャンスがあるとしたら、アナタしか居ない」


 ──ふむ……そうだな、方法がない訳ではない

   ただ、殺す(・・)という意図とは

   外れるかもしれぬが。


 「良いわ。奴らの支配を終わらせられるなら!」


 ──良かろう。


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