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SEVENS GARDEN  作者: 天華L
341/342

なんかすっごい


 ふう……帰ってきた、この部屋に


 ──!?


「あれ? 目が霞んでる……? 『8』が『3』に見え……違う、3番ルームだったわ」


 自分のアホさ加減に少しだけゲンナリする。


「お疲れ様でした、カウンターにて手続きをお願いします」


 よし、行くか。


 俺が部屋から出ると、ギガと遭遇する。


「同じタイミングだったみたいだね」


「みたいだな。俺は8番じゃない……だと! っていうガチボケかましてたけど、ギガは何に手間取ってたんだ?」


「いや、3ラウンドやってるから、さすがに疲れたなぁーって」


「そういや、朝からやってんだもんな。しかも連日」


「いやー、満喫させてもらってるよ。はぁ、うちの近くにもフルダイブ喫茶出来ないかなぁ……」


 このくらいガチでやってるなら店の近くに

引っ越しても良さそうだな。


「引っ越しも安くないからねぇ」


 エスパーか!? いや、いつもの事か……

いや、いつもおかしいんだよ??


「車とは言わないにしてもチャリ(・・・)買うのはどうなの?」


 普段の()として自転車を使ってる俺としては

悪くない選択だと思う。


「そうねー、ゲーマー肥満問題もあるし、それも選択肢の1つかな」


 なんて話しながらトイレを済ませて

カウンターへ向かう。




「うお、すっげえ混んでる」


「軽食もあるし、こうなるか……」


 俺とギガはフルダイブエリアから出た

スロープの先で立ち尽くす。


「あらン、(しゅう)ちゃん、(まぁ)ちゃん、お疲れ様♪」


 ママは忙しい中、わざわざ声をかけてくれる。


「大盛況ですね」


「ええ、おかげさまで。ちょっと待っててねン、コレを片付けちゃったら、対応するから」


 ママは手にした食器を軽く持ち上げて

にっこりと笑う。


 相変わらず、すっごい……


「分かりました」

「待ってるねママ」


 相変わらずギガは気安い

どんな関係だよお前ら……。


 俺たちがカウンターに着いてから暫く経って

ママがやって来る。


「お・ま・た・せ!」


「……はい」


 ナチュラルにコレやるんだよなママ。


 ギガはどうやら笑いをこらえている感じだな。


「じゃあ、お会計を精算しちゃうわね?」


「お願いします」


 ピッピッピッピッ……


 レジを操作して、俺たちのメンバーカード経由で

代金を徴収しているようだ。


「はい、じゃあメンバーカードとルームキーの交換ねぇ。……はい確かに」


 俺たちがルームキーを返すと

ママがメンバーカードを手渡してくれる。


「でも、ごめんなさいねぇ。お客さまがたくさん来てくださったおかげで待機時間(・・・・)中、お店の中で待ってもらうことが出来ないのン」


「うん、見たら分かっちゃうよね」

「たーしかに。大丈夫ですよ、どこかで時間を潰してからまた来ます」


「そう言ってくれると助かるわぁ。急にお客さまが増えたからアタシもビックリしてるんだけど、がんばるわ!」


 ママが力こぶを作る。


 うん、ガチ(・・)のやつ。


 俺たちはママに軽く会釈をして店を出る。




「晩飯どうする?」

「ホントにね?」


 アテが外れた俺たちは、晩飯を求め

うろつく事にした。


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