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グラニーと焼きキノコ
というわけで、再びグラニーの元へとやってきた訳だが。
「料理持ってキタカ? はやくヨコセ!」
インベントリから焼きキノコを取り出し
グラニーに渡す。
「モグモグ」
うわっ! びっくりした……
こいつ、渡した瞬間食いやがった。
「──! これは!! 本来、茶キノコが持つ、大地を体現したような豊かな土の香と、それを炙ることで、溢れ出た芳醇なジュース、それらどれもに染み渡った燻煙の香り……これは正しく、星☆☆☆です!」
「いや、急に饒舌!!」
「でかしたゾ、オマエなかなか筋がイイゾ! オマエ、ナマエ教えろ! これからも世話にナッテヤルゾ」
なんで世話になる方が上からなんだよ……。
「カシューです」
「ソウカ、カシュー! コレは今回のお礼だ! エンリョせず受け取れ!」
──毒草を3つ手に入れました。
料理の礼が『毒』!? さすがに、それは……
つーか、ここで毒草が登場するって事は
チュートリアルはここまで織り込み済みって事ね。
お礼を渡すとグラニーはそそくさと平原の奥へと姿を消して行った。
「さ、俺もガリアンのとこに行くか」