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SEVENS GARDEN  作者: 天華L
23/373

ギルド寄宿舎


 ガリアンに案内された先には、確かに寄宿舎があった

……あったのだが。


「いや、ボロすぎん?」


「ハッハッハ! だろう?」


 いやいや、だろう? ちゃうわ!


 壁の漆喰は所々剥がれ、無事な部分もヒビ、汚れのオンパレード

屋根には苔が生い茂っており、遠目では緑の屋根かと思うほど

ツタも至る所に這っており、こんなの殆どお化け屋敷だよ。


「大丈夫なんですか? コレ……」


「心配いらない、管理人の『ベル』が補修はしている」


 そんな話をしながら、寄宿舎の扉の前に辿り着き

ドアノッカーを叩いて、中の人間を呼ぶ。


 少し遅れて足音が聞こえ、扉の前まで来たところで

解錠の音がし、扉が開く。


 ──ギギギギィ


「ガリアン殿か、という事はそこの人間が利用者かね?」


 出てきたのは、ちっさいおっさん……では無く

白髪のボサボサ頭に小さな眼鏡をかけたドワーヴンだった。


 えぇ……こういうのって、若い女の子とか

そうでなくても、恰幅の良いおばちゃんとかじゃないの?


 ドワーヴンの爺さんとか誰得!?


「ああ、今回も頼む」


「はいはい、承りましたよ」


「ハッハッハ、そう言うなベル、今回も(じき)に出ていくだろうさ」


「それではワシが追い出しているように聞こえかねませんなぁ」


 やべえ所に来ちまった気がする。


「さあ、こっちだ探索者。空き部屋は幾らでもある、好きに使うと良いわいフォッフォッフォ」


 たくわえた髭のせいか、やけにこもった笑いが耳についた。

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