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SEVENS GARDEN  作者: 天華L


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17/382

エンカウント


 来た……俺は遂にやってきた。

些か遅い時間になったが……にしても


「これがフルダイブ喫茶か、意外とこじんまりしてるな」


 俺の眼前にそびえる店舗は、聞いた感じと違い

やや大きい喫茶店、という印象だった。


 席数の少ない店舗なのかな?


 ──いざ、尋常に!


 ドアノブに手をかけ、扉を開く!


 カランカランカラン


「あらン、いらっしゃ〜い♪」


「……失礼しました」


 即座にドアを閉じ、その場を離れようとする


 待て待て待て! 何あの野太い声! ママってそういう事!?

完っ全にママだったわ、朋美のヤツ、こういう事なら言っとけって!

というか、あんな前時代的なオカマって、今なお存在してたの!?


「チョット待ちなさいよぅ! 別に取って食いやしないわよォ!」


 飛び出してきたママに、ガッシリと腕を掴まれる。


 くっ! 力強い!


「あ、あの間に合ってますスミマセン!」


「間に合って無いわよ! まだ何もしてないでしょォ!」


 ──やられる!


「あ、ママ! ……と修一?」


 ママと俺は声の方を見る。


「あらン、朋ちゃん♪」

「朋美!?」


 そこには見知った顔がいた。




「アッハハハは! バカだね〜、ちゃんと『ゲームカフェ はな』って書いてあったでしょ? 食われるって、アハハっ」


「くそぅ、ここ最近で一番の身の危険を感じた瞬間だったって言うのに……」


 俺がゲンナリしていると、ママが申し訳なさそうに謝罪する。


「ゴメンなさいねぇ、結構強く掴んじゃったでしょう?」


「そんなに謝らなくても大丈夫です、ちょっとビックリしただけなので」


 さっきから謝りっぱなしで、こっちが悪いような気がしてくる。


「そうそう、それにお詫びのクレームブリュレもとっても美味しいし♪」


「なんで朋美も食ってんの? ってか、それ俺のじゃね?」


 便乗して、お詫びの品を貰ってるだけではいざ知らず

人の物にまで、その触手を伸ばすとは!


 ……と言うか今、夜の10時ちょい過ぎだけど

なんで朋美居るの?


「ところで朋美、こんな時間にここに居て良いのか?『あっし』が帰って来てんじゃないの?」


 北村(きたむら) (あつし)、通称あっし

朋美の旦那さんだ。


「あっし、今日も仕事で遅くなるんだって。はぁ」


 朋美は、食べかけのクレームブリュレを俺の方へ寄越す。


 旦那が帰って来ないだけで溜め息が出るとは……お熱いことで。


「ママ! 1時間だけやってくわ! 席空いてる?」


 なぜかヤケクソ気味に朋美が言う。


「ええ、1番と5番以外は空いてるわよ」


「じゃあ、3番で」


 朋美はそう言うと、メンバーカードをママに渡すと

引き換えにカードキーとロッカーの鍵を受け取る。


「という事で、修一。私、ちょっとゲームしてくるから。帰りは時間が合わないだろうから、先に言っておくね、またね」


 片手をあげてそう言うと、朋美は喫茶スペース奥の下り階段を降りていく。

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