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SEVENS GARDEN  作者: 天華L
168/374

タイムリミット


「グラニーの所と貸出スペースを往復するのは、だいぶ無駄だな」


「焼くだけ焼いてからの方が良いよね」


 そう結論づけた俺達は

貸出スペースに向かって移動する。




「お料理タイム開始でございまーす」


キノコ焼くだけ(・・・・・・・)だけどな」


 さて、俺の手持ちの茶キノコは12本……

95%の壁を打ち破ることが出来るのでしょうか?


「さすがに焼きキノコは、そうそう失敗しないよ。それに、とりあえず9本用意できれば(おん)()なわけだし」


「お前、またやったな? 脳内読むなとアレほど──」


 ギガの方から料理系クラフトのSEが流れる。


「聞く耳もたないと? ……まったく、俺も始めるか」


 俺はメニューを開き『料理』のアビリティを選択

焼きキノコの焼き作業に入る。


 (くだん)のSEが流れ……最後の最後で

失敗SEが差し込まれる。


 …………。


「なんて日だ!」


「マジかカシュー君、初手5%引くのはさすがに笑うわ」


 ギガが茶化してくる。


「おのれ、もう一度だ!」


 ────失敗。


「知ってた! 今の流れは絶対こうなるって思ってた!」


「逆にスゲーよ……マジなの?」

「うっさいうっさい! 次だ次!」


 その後は順調に成功を重ね

焼きキノコを量産していく。




 その途中、俺とギガは同時に辺りを見回す。


「?」

「??」


 ゲームに似つかわしくないメロディが

流れ始めたからだ。


『プレイ中ゴメンねェ、あと5分で時間よン』


 ……ああ、時間か。


 ギガも隣で、同じような表情をしている。


「あと5分か」


「これはクエスト(まわ)るの、キツイかもね」


 俺はギガの言葉にうなづく。


「時間いっぱいまで焼くか、キノコを」


「カシュー君のクラスレベルが10になるように、せめて9本用意したかったけど、ムリなら次回ログインした時に焼けばいいね」


「そうだな。あと1本しか失敗出来ないのキツすぎる」


「さすカシューお疲れ様っす」


 2人は時間いっぱいまで黙々と茶キノコを焼き続けた。

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