アーマースミス
──『アーマースミス』アビリティ
様々な素材を用いて防具類を製作できる
アビリティ。
素材の組み合わせによって
見た目や性能が変わる。
──基本的に付加効果は付かないが
装備補正は高い傾向になる。
──また、素材に『型紙』を使用した場合
型紙を消費して、型紙に記された
洋服の見た目をした装備をクリエイトできる。
いや、型紙って裁縫専用素材じゃなかったんかーい!
という事は、創作料理にも使えちゃうって事か……?
「アーマースミスは知らなかったけど、今知った」
「ナヴィって、こういう時有能だよね」
「そう……だよな」
──主人?
おおっと!
「要するに、アーマースミスを駆使すれば見た目装備で戦っていけるって事か」
「そうそう。ただ、色々とコスト度外視な所もあるから、それをやってる人は、そう居ないな」
「型紙使うとか言っちゃってるしな」
うんうんとギガも頷く。
「裁縫アビリティでの見た目装備製作は、ガチャ的な要素もあるから、カシュー君にはオススメ出来ないかな」
そう言うと、ギガは憎たらしい笑みを浮かべる。
「おのれ! 悔しいが反論出来ない! って、でもどこにガチャ要素あるんだ?」
「ある程度は、素材で色や形とかのデザインは制御できるんだけど、細部はランダムなんだよね……」
「うわぁ、AI画像生成みたいな感じだな。──って待て。それを引き当てた上で、低確率型紙チャレンジが待ってんの!? 俺には絶対無理だわ!」
「うん、知ってる。でも! そんな貴方に朗報!」
「なんだよその通販番組みたいな言い回しは……」
「見た目装備って、プレイヤーから買えるんだよね。特に型紙作ったプレイヤーが、オシャレな服を売ってるから選んで買えば良いだけだよ」
「でも、お高いんでしょう?」
そう言うのって、結構高いこと多いんだよな
駆け出し探索者じゃ手が届かないんだろうなぁ。
「ハハッ、ホントに通販みたいになってきたな。高いか安いかで言ったら高い。でもね、なんとコレ『電子マネー』でも購入できます」
「は……? 良いんかソレ?」
「一応、販売登録する時にも表示されるんだけど、規約にもあったハズだよ?」
「あー、あった……気がする」
ギガの話によると、売上の一部を運営が諸費用として
ピンハネし、残った売上をユーザーが
ゲット出来るらしい。
「それをリアルの仕事に出来そうだな」
「そんなに甘くはないと思うけどね? ゲーム内アイテムにどれだけお金突っ込めるかって話もあるし、現実と同じ値段設定じゃ買う人居ないだろうし。稼ぎは雀の涙ほどじゃないの?」
「そういうものかねぇ……」




