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ゼクトリアム家の食卓

「セシリアさんお久しぶりです!」


「あらー! ティファ! 久しぶり〜! きゃーん」


今日はハイトさんのお母さんと結婚式の最終確認を行います!セシリアさんは長い間ずっと眠っていたので体が思うように動かなかったのですが、この前メリルが来た時に治療してもらったので最近では普通に歩ける様になりました。メリルには感謝感激です!


メリルって本当に有能なんですよね。

ただとてもうざいですけど。

近くにいるだけでイライラします!

安定の鬱陶しさでした!感謝です!


「メリルちゃん帰っちゃったのねぇ? あんなに優秀な人材だものねぇ。余り留められないのは分かってはいるけれど、お姉さんの結婚式ぐらいみせてあげたいわねぇ?」


「え?嫌です。あの子が来たら結婚式がメチャクチャになります。百害あって一利なし!」


「あはは! 本当に仲が良いのねぇ?」


そうですね? 仲は良いのだと思いますよ? 何故か皆信じてくれませんが。何故ですかね? あんなに可愛がっているんですけどね?


「それで、ドレスはアレで良い? 」


「は、はい。あの・・・本当に、アレで良いです?」


ハイトさんもお父さんも他の人も一生に一度なんだから好きな物を、と言ってくれましたが・・・。

あのウエディングドレス、私には可愛すぎるデザインではないでしょうか?


「大丈夫。試着もしてサイズもピッタリだし、当日はあのドレスに合わせてメイクするから。心配しなくても大丈夫よ?」


心強い! でも、自信は未だありません。


「それにしてもハイト。こんな可愛いお嫁さんを連れて来るなんてねぇ?感慨深いわぁ。ほっといたらあの子一生結婚しなさそうだったものねぇ」


うっ! で、でもぉ・・・ちゃんと居ましたよね? ハイトさんの婚約者・・・・アイラさんですけど・・・。


「ふふふ。あ、ヘリム! お帰りなさい。ティファが来てるわよ?」


「え!? そうなんですか? いらっしゃいティファさん」


あ、お久しぶりです!


ヘリムさんはハイトさんのお父さんです!

ハイトさんはヘリムさんにとても似ています!

ハイトさんをもっと・・・こう、柔らかくした感じ?


ヘリムさんを見ていると数年後のハイトさんの姿が想像出来て、とてもほっこりします!


「せっかく来てくれたのだからご飯食べて行ってね?今日は私が作るわ」


「え! セシリアさんが? いいんですか?」


「ええ。ハイトももうじき来るし、ヘリム。ティファのお相手をお願い」


「ええ。分かりました」


いいのでしょうか?

私もお手伝いしなくてもいいです?うずうず。


「うちのハイトがご迷惑をお掛けしてませんか?あの子ティファさんと上手くやれてます?」


「はい! たまにエキセントリックですが、普段は至って普通です! 仲良くさせて頂いてます!」


「素直な所が好感を持てますよね。ティファさんは良い子だなぁ」


そうですか? よく注意されますが? 褒めてくれてありがとうございます!


「それに、君のお陰でハイトとセシリアは無事に戻って来てくれた。本当に、君には感謝しきれないです」


「いえ・・・私、何もしてないです。頑張ったのはハイトさんとセシリアさんなので・・・・」


「いいえ? 君はハイトの為に動いてくれたでしょう? 君はもう少し自分に自信を持った方が良いですよ? 貴女の妹さんぐらい」


いや、アレはないですね?

どうやったらあんな自尊心が高まり過ぎた人間出来上がるんですかね?気に入らないと泣き喚くし本当迷惑ですよ?

ああは、なりたくありません!


「あれ? 父さんだけ? 母さんは?」


「あ! ハイトさん!」


お仕事お忙しいのにすみません。

疲れてないです?


マントを預からせていただきます!(キリッ)


「え? あ、大丈夫だよ? ティファは座ってて」


「気にしないで下さい。宮廷から急いでこちらに来たのでは?少し休んで下さい」


ハイトさん本当に普段お忙しいんですよ?

ギャドさんが団長の時も忙しそうでしたが、やはり役所が変わると仕事も増えますよね。


さぁ、マントをこちらへ。さぁ、さぁ!!


「・・・・ブフッ!」


ん? ヘリムさん? なんで笑って?


「・・・・ちょっと父さん?」


「ティファさん。ハイトは照れているだけだから、それくらいで勘弁してあげて下さい。君に世話して貰うのが恥ずかしいのですよ」


「・・・・・え?」


はたっ・・・。

ハッ!! そ、そうですね? 私まだハイトさんのお嫁さんじゃないのに大きなお世話でした! は、恥ずかしい!!


「す、すみません。余計な事を・・・」


「え! そんな事全然ないよ? ちょっと父さん! 余計な事ティファに言わないでよ! 拗らせちゃうから!」


どういうことですかソレ。

何も拗らせてなどいません。

私はここから動きません。


「二人きりならちょっとした新婚ごっこが出来たのに・・うぐぅ・・・・」


え? 何か言いましたか? ハイトさん?


「お待たせー!! あらハイト!丁度いいわ。ご飯出来たから皆で食べましょ?」


「わぁ、久し振りだなぁ母さんの料理! 美味しそう」


う・・・・・わぁ。ハイトさん、なんて可愛い顔で笑うんですか? え? そんな顔、するんですね?


「昨日から煮込んでおいた牛すじ肉のシチューと、根菜の塩煮込み。蕪と人参のシャキシャキサラダよ〜」


そして、料理も凄く美味しそうです!

人にご飯を作って貰うなんて久し振りです!

ワクワク!


「皆で食卓を囲むなんて本当に久し振りだわ。ありがとう。ティファ」


そんな。こちらこそありがとうございます!


「では。いただきます!」


「いただきます!」


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