interlude PDエンパイアにて
謁見の間、あまりにも大きな城においても特に広く取られた場所に、この国の主要人物達が集まっていた。
上は実質国を盛り立てる宰相の様な者から、下は主婦の顔役まで。
顔ぶれを見ても、誰にも不信はない。なにせ、これがこの国の起こりから変わらぬことだからだ。
「それで、猫又殿はどこの国の者かはわかったのか?」
「それが、カルインから旅をしている途中で呼ばれたとのことで、所属はどこでもないと」
事の始まりは二週間ほど前。猫又の女性が突如現れる事件が発生した。
気づけば知らぬ家の中にいて、これは危ないと退出し、振り返れば出たはずの家がなく、慌てて近くの、見えている国へと逃げ出して。
話を聞けばその様な。とはいえ、信じれる話ではなかった。信じたい話ではなかった、とも言えるが。
「隠匿可能な拠点持ちが、走れば行ける場所にいるなど、王になんと伝えれば……」
伝え方を誤れば、一瞬で解決しなくもない、そんな状況。だが、誤れば、なのである。
王が一息に、あるだろう拠点を壊し尽くして終わりでは、その後の遺恨も禍根も溢れるだろうから。
「ダメ元でセンターに問い合わせるべきでは?少なくとも拠点持ち、異世界出身者の可能性が高いのでは」
「問い合わせは既に送っている」
「いえ、一件ではなく、所属人員すべてで、繰り返し、百件でも千件でもです。どれかひとつには返信があるでしょう」
もはや荒らしの発想だった。
「……まあ、いい。では兵達は一部探索に回し、見つけた場合には連絡をするように。その際には私が出向こう」
「はい、会議終わりおわりっ、ごはんだすよっ」
主婦の顔役が手を叩き、床に敷物を広げ始める。スキルでいくつもの料理を出しては、手に手に渡していた。
拠点の発見は、一週間後。
国の宰相は、異世界人になにを思うのか—




