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未成年委員会による日本の壊し方  作者: 刃下
第一章「未成年委員会による日本の壊し方」
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第四話「零れた水」

男に教えられた通りの場所を訪れた。

夕刻、迷い犬を拾った路地と変わりはない。アスファルトに囲まれ、ゴミとネズミが共存する場所。一切の温度を感じさせず、一番身近にある地獄への入り口。変わりがないのは当然だ。通りが一つ二つ違ったところで、このしみったれた雰囲気や漂う()えた臭いが変わるはずがない。これはこの場所特有の、すでに切っても切り離せない呪いだ。

俺は決して、あの変人の話をすべて信じた訳ではない。ただ俺が向かう先の通り道だったから、少し寄ってみたまで。天国へお邪魔する前に、綺麗なお花畑を通ってから行くみたいなもんだ。『ほら、見てってくださいよ。今年はね、ヒマワリが沢山咲いたんです。さあさあ、そちらの方も。天国なんて後からいくらでも行けますから。一面にお花がずらーっと並んで、綺麗でしょ?』。それと何ら違わない。

当然、様子を見たらすぐにここを離れるつもりだ。俺には変人に付き合っている時間はない。奴が何をどこまで把握していようと、俺の知った事か。ずっと俺の事を追っていた?上等じゃねえか。圧倒的な実力差を前に牙をへし折られ、全てを鵜呑みにしたとか、絶対にそんなんじゃないからな。


停滞した高気圧の影響で雲の少ない空に、三日月が昇っていた。表通りに面した飲み屋の看板は煌びやかなネオンに彩られ、その前をおぼつかない足取りで人々が通り過ぎていく。過去に流行った曲を、大声で歌う人がいた。その場に座り込み、意味不明な言葉でまくしたてたあげく、最後には泣き出した人もいる。しかしそんな表通りの賑わいは、この路地裏まで届かない。表通りを一本でも逸れると、そこには薄い膜が張っていて、その膜が全てを跳ね返し閉じ込めてしまうのだ。だからこの場所には何もかもが届かない。ピザも届かなければ、人の目も届かない。他にはそうだな、・・・・誰かの祈りだって、ここには届かない。


息を切らせながら辿り着いた路地裏で、俺は言葉を失うことになる。

最初は、大きなゴミ袋が地面に捨ててあるだけだと思った。ちょうど中華料理屋の裏口の前であるし、実際に傍にはポリバケツに入りきらなくなった黒のビニール袋、食べ残しや細かく切り落とした食材の残骸が入ったそれが並んでいたのだから、自分で言うのもなんだけど、勘違いしてしまうのも仕方ない。

しかしそれが人間の残骸であろうとは。

視線の先にあるゴミ袋からは、不自然に延びた棒が四本。それが腕や足に見えてきた時、俺の鼓動が緩やかにウォーミングアップを始めた。

肘とは確か、肩と指先のちょうど真ん中辺りに一つだけあるのではなかったか。だからそれ以外の場所が曲がっているのは、駄目だ。非常に良くない。腫れ具合からして、殺した時ではなく運ぶ時、あるいは遺棄する時にそうなったのだろう。もちろん死んだ後なので痛みはなかったはずだが、それが彼女にとってよかったのか、俺には分からない。


腕や足を認識した事で、俺の脳は急きょそれをマネキンだと思い込もうとした。一種の拒否反応。ストレスの軽減を図り、心の安寧を取り戻そうとする動物としての本能だ。しかしそれは儚くも失敗に終わる。髪の艶や、皮膚の質感。何より流れ出た血液が、その反証として十分な存在感を放っていた。

血だまりを見て、少し前に食事の席で金蔵寺がヒステリックを起こし、ワインの瓶を秘書に投げつけたシーンを思い出した。その日は何かの祝賀会で、通常とは別の部屋を使い金蔵寺、お嬢様、そして秘書の方々がそろって食事を取っていた。その席にMCの我々も同席した。明るい雰囲気でスタートしたその会は、終始穏やかなムードで進行する。秘書同士の会話も、いつにもなく緊張感が薄く、ある種無礼講のような空気を醸し出していた。するとお酒の力もあり、秘書の一人が金蔵寺の気に障る言葉をポロリと言ってしまったのである。次の瞬間、瓶は秘書の顔を掠め、壁にぶつかった。顔面蒼白で一体何が起きたのか分からないというような顔をする、その秘書。慌てて同僚秘書と平謝りに転じる背後で、十万円を超える水たまりが出来上がっていた。目の前の血だまりは、まさにその水たまりによく似ている。

最後の最後。本当に最終手段として、それを倒れた人間と、ただ気を失っているだけの人間と思い込もうとするが、それにはいささか順番がおかしすぎた。すでにマネキンと信じ込もうとしている時点で、その物体がまだ生命を宿しているなどと思えるはずがない。順番が逆ならばあるいは。そう思いかけて、しかしそれをすぐに打ち消した。何故ならば、結局行きつく先は絶望だからだ。


人間とマネキンの違い。あるいは命ある人間と死体の違い。

人間というのはよくよく調べずとも、それが死体か、それとも生きている人間かをきちんと判別する事ができるらしい。そこに関わるのは、第六感やニュータイプなんて珍妙なモノではなく、しっかりとした理由(わけ)がある。

まずは耳。人間は顔の横についた、この耳を使い、自然と近くにいる相手の呼吸音を拾っている。次に目。人間の目は、動くものに敏感に反応する。わずかな手足の痙攣や、瞼の裏で震える眼球でさえ、見逃さない。最後に鼻。熟練の刑事などは、その臭いでいつ殺されたか、死因までも把握してしまうのだとか。それは、死後から時間があまり経っていない場合においても、例外ではないらしい。死体特有の臭いというのが、この世界には存在する。


だからという訳ではないが、俺は耳を澄まして、目の前の物体をじっと見つめた(実際にはただ目が離せなくなっているだけだ)。鼻息が荒いのは、先ほどから顔の周りをうるさく飛び回る羽虫を吹き飛ばそうとしているからではない。俺は何もせず、ただ茫然と立ち尽くしている。何もしないんじゃない、何もできないんだ。


「うぅううぅうぅっ」


声にならない声を漏らした。それは悲しみなのか、怒りなのか。自分でもよく分からなくなって困惑する。先ほどお嬢様を連れて屋敷を出たはずの、運転手のアキラさんの死体を前に、俺はそうする事しかできなかった。

今朝まで肩を並べて笑っていた人が、今は笑うどころか息を吸う事さえできない。それが彼女のせいであれば、まだ諦めもつこう。だが、彼女は明らかに誰かのせいでこうなってしまった。涙は出ない。今出さないでいつ出すんだという疑問が頭をかすめる。

抱き上げる訳にはいかなかった。証拠が山ほど残ってしまうからだ。きっと彼女の死体は近いうち、例えここが人目の届かない場所だとしても、一日二日以内には発見されるだろう。その時に、アキラさんと顔見知りである俺に繋がる証拠が出てくれば、警察の追及は間違いなく激しいものとなる。それだけは避けなければいけない。

俺は一度だけぎゅっと目を閉じてから、明さんの死体を観察した。見る限り、こめかみに浴びた一発の銃弾が、アキラさんの命を奪った原因らしい。恐らくは不意打ち。怯えた顔のまま硬直していないのがせめてもの救いだった。


「神よ、どこにおられるのですか!」金切り声が、すぐ傍の路地から聞こえてきた。


まずい。こうしている場合じゃない。すぐにでも、ここを立ち去らなくては。万が一、誰かに姿でも見られようものなら、絶対に疑われる。幸いだったのは、ここが路地裏で、監視カメラの類がない事だ。

・・・・・・カメラか。

奴の顔が過る。変質者を通り越して、異常者。そして俺に容姿がよく似た男。

奴は何故かデパートでの一件を知っていた。考えられる可能性は二つ。傍で見ていたか、何らかの別の方法で覗き見ていたか、だ。しかし前者は考えにくい。外見もさることながら、あんな危険な雰囲気を纏った奴を、俺が見逃すはずがない。とすれば後者が妥当か。


「くそっ・・・、あの野郎」


こめかみの少し上あたりが、ずきりと痛んだ。

こんな場所で粋がったって、自分が奴を前に手も足も出なかったという事実は変わらない。それどころか、奴が去り際に言った言葉。「きっと君は俺の事を疑うだろうけど」を思い出して、俺は顔を歪める。あいつの手のひらの上で泳がされているような気分。余計に腹が立った。


そもそもあいつは何者だ。男でありながらMCの制服を着用せずに街中をうろつき、この日本で拳銃を所持していた。俺と奴が出会うタイミングも明らかにできすぎている。奴は俺の行動を先読みして、あそこで待ちかまえていたに違いない。

あいつはここに何かがある事を知っていた。きっとそれがアキラさんの死体である事も。そうだとすれば、この場所にも奴の何かしら支配が及んでいると考えた方がいい。ここでこうしている事自体、奴の策にはまっているのかもしれない。考えれば考えるほど最悪に思えてくる状況に、俺は頭を抱える。もがけばもがくほど沈んでいく底なし沼のようだ。

これから俺はどう動けばいい。誰か教えてくれ。




眠れぬ夜が明けた。とはいえ眠れなかったのは決して俺だけではなかっただろう。金蔵寺家に関わる全ての人間がそうだったはずだ。

屋敷に帰ってきた俺はその場で金蔵寺、そしてお嬢様が行方不明だという事を告げられた。基本的に夜の外出を固く禁じられている俺たちMC。しかし、戻って来れたのは違反となる時間を大幅に過ぎた時間だったので、即刻待機室にてジョーの雷が落ちた。正座で二時間。『何時だと思っている。お前はMCとしての自覚がなさすぎだ。そもそもMCというのはな』くどくどと同じ説教のループ。しまいには、養成学校の教本まで持ち出してきやがった。だが、それ以上のお咎めは今のところない。

当たり前だ。当の金蔵寺家の者が、皆行方不明なのだから。


「びっくりしたよー。犬を預けるなり、走って行っちゃうんだもん」いつもの、のんびりした調子でケイが言う。

「悪いな。お嬢様から預かったハンカチを探しに行ってたんだ」

「そっか。で、見つかったの?」

「いや、駄目だった」俺はさも残念そうに答える。

「あらら。じゃあ、後でちゃんと謝らないとね」


そう言うと、ケイはすでに興味を失ったのか、煎餅をかじりながらテレビ画面に目を戻した。前言撤回。こいつだけは、昨日もぐっすりと眠った事だろう。「寝不足はお肌の大敵だからね」と真顔で言ってのけそうだ。

ケイの足元。正しくはケイの座る椅子にすっぽりと囲まれる格好で眠りにつく頭の悪そうな犬。ペット厳禁であるこの屋敷にいるのだから、それはもうウリエル以外あり得ない。昨日最後に見た時よりも、なんだか小奇麗になっている気がするのだが、気のせいだろうか。


「知ってた?こいつ、イギリスの王族が飼ってた犬種なんだって」

「へぇ。こんなあほ面を、王族がねえ」

「キャバリアって、騎士って意味らしいよ」


俺は屈んで机の下に潜り込み、もう一度よく犬の顔を眺めた。そんな話を聞いた後だと、心なしか気品のある顔立ちに見えてくる。いかんいかん。俺はかぶりを振った。こいつはただ野良犬で、気の合わないアホ犬だ。ウリエルはテリトリーに侵入してきた存在に気がつくと、片目だけ開けて応じた。だが、それが愛嬌を振りまくほどの価値がない男、つまり俺の事だと分かると、ゆっくりとまたその目蓋を閉じた。


そうこうしているうちに、どこからともなく声が上がった。それがまるで歓声のように、辺りに広がって、伝わっていく。「奥様が返ってきた」


「なんだと?」


俺は急いで待機室の扉を開けて、周囲を見回した。使用人たちは口々に喜びの言葉を言い合い、中には膝から崩れ落ちておいおい泣いている者もいる。


「どけ」


部屋の隅っこで文庫を読んでいたはずのジョーが、俺を手荒に扉の前からどかせる。よろめいた俺の心配など一切せずに、一直線に玄関の方へ小走りで駆けていった。


「僕らも行ってみようか?」ケイがあまり乗り気ではない顔で訊ねる。

「ああ」


人波に(いざな)われるように辿り着いた玄関では、人だかりが出来上がっていた。

人だかりと言っても、デパートのバーゲンセールみたいな、ぐちゃっとした人の塊ではなく、扉の両サイドにお行儀よく一直線に人が並んでいる。卒業式の時に、在校生が作る花道のような感じだ。


「おかえりなさいませ、奥様」


先に来ていたジョーに招き入れられた場所で、MCが三人揃ってお辞儀をする。当然の事ながら、こんな時だろうと返事はない。『その言葉を聞いて、ようやく家に帰って来られた実感が沸きました』だとか、『今まで返事をしなくてごめんなさい。ただいまって素敵な言葉ね』といった労いお言葉が、こんな時だからこそあってもいいはずなのに。

金蔵寺は頭を下げる俺たち三人の前で足を止めた。そのまま、なかなか前に進もうとしない。

付き添いの秘書の一人が、使用人たちをどかせるのに大声を上げながら奔走する。どうやら俺たちより先で、列が崩れてしまっているようだ。ようやく人垣を取り除き道ができた時、今度は俺が金蔵寺の前に立ち塞がった。


「何をしているの?どきなさい」


秘書が怒鳴る。しかし、俺は一歩も動かない。


「奥様、伺いたい事があります」

「あなた失礼でしょ!」とうとう秘書が、ヒステリックに叫んだ。


しかし金蔵寺は答えない。一言も声を発さない。


「奥様は誘拐されていたと聞きましたが、本当ですか?」


だんまりを続けていた金蔵寺の顔が歪んだ。目をぱっと見開き、胸の前に手をやる。目の下にクマが出来ているのが、剥がれかけた化粧の上からでも分かった。

慌てて顔をあげたケイなどは、何それという驚いた表情をしている。ジョーは微動だにしない。ずっと頭を下げたまま。恐らくは心の中で俺の事を罵る1000の言葉、俺を呪う1000の呪文が唱えられているに違いない。


「黙りなさい」金蔵寺が、にべもなく言う。「あなたには関係のない事です」

「ふざけるな!関係あるに決まってるだろ!」


俺の大声が、住宅街の晴天に響いた。それまでざわついていた使用人たちが、まるで喋り方を忘れたかのように静まり返る。あまりの声の大きさに、希お嬢様が製作の授業で作ったカエルの置物が、固まったままぴくりとも動かない。庭に設置された、循環する雨水を垂れ流すライオンの顔の形をしたオブジェなどは、顎が外れんばかりに口を広げていた。誘拐?聞いてないよ~。


「ふ、ふざっ!?誘拐されていたとしたら何だと言うんです」

「・・・奥様は誘拐犯たちから逃げ出してこられたのですか」

「ええ、そう。だから今、物凄く疲れているんです。これから警察にも行かないといけない。あなたとこうして喋っている時間なんてないの。すぐにそこをどきなさい!」


しかし、黙ったまま俺はやはりどかない。金蔵寺の顔にも流石に恐怖と怒りの混ざった色が滲み始める。


「あなた・・・・・・、クビになりたいの」

「お嬢様は」俺は掠れそうな声を振り絞る。「お嬢様はどうなされたのですか」


すると金蔵寺は顔を真っ青にし、バツの悪そうに背けた。俺は追い打ちのように続ける。


「そもそもあなたが、お嬢様を呼び出したそうじゃないですか」これはケイやジョーから後で聞いた話だ。

「それは」

「あなたは誘拐に巻き込んだお嬢様を、実の娘を置いて逃げ出したのですか?」

「口が過ぎますよ!」


ついにと言うか、やっとと言うか。秘書は俺と金蔵寺の間に割って入った。すぐさま俺の事を、その細い腕で突き飛ばそうとする。だが女性の力で、MCの、いや男の俺を突き飛ばせるはずがなかった。びくともしない俺を、忌々しげに睨みつける秘書。何度も何度も力を込めるが、とうとう俺の足を一歩たりとて移動させる事ができなかった。

俺は秘書の手を払いのける。その返す刀で肩を掴むと、後方へ突き飛ばした。華奢な秘書の体は軽々と宙を浮き、地面に転がった。当然だ。『A』の次は『B』。『0』の次は『1』。それと同じ。その光景を、この場にいた全員が呆然と見守っていた。


「し、仕方ないでしょ!誘拐犯は銃を持っていたんだから。最初は人質らしく丁重に扱われていたのに、電話がかかってきた途端、急に犯人たちが慌て始めた。私は娘を呼ぶよう脅されて、それで・・・。そう、あの運転手よ。あの運転手の・・・、何だったかしら。とにかくあいつがグルだったの。いつもとは違う場所で車を止めたかと思えば、トランクから仲間が出て来て」

「お嬢様を開放する方法は、身代金の要求はないんですか」

「まだ分からないわ。会社に行ってみない事には。要求があるなら、恐らく会社の方に来るでしょうから。・・・・でも」

「でも?」

「・・・・要求には応じられません。仮にも私は政治家。こんな卑怯者に屈するなどと」


途端に金蔵寺の目の奥に炎が灯った。先ほどまでの怯えた様子はおくびにも出さず、敵を前にしたヒーロー気取り。自らが犠牲を払って、悪に対抗する。我こそに正義あり、と。まるで政治家の街頭演説のようだった。俺は黙ってそれに耳を傾ける。


「そうよ、空は北陸の良家に嫁いだことにしましょう。私の力をもってすれば、その程度の情報操作は簡単。空がいなくなったって、金蔵寺家にはまだ希っていう跡取りが」


その瞬間、俺の右腕が意思とは関係なしに突き出されていた。考える必要なんてない。正しいとか、正しくないとかは関係ない。MCであるとか、女であるとか。

目にも止まらぬ速さで打ち出された拳が、見事クリーンヒットした。そのせいで、(かば)うように飛び出してきたケイが壁際まで吹き飛んだ。そこら中から悲鳴が上がる。


「痛てて・・・。だ、駄目だよ。暴力は」ケイは少しだけ体を揺らしながら喋る。意識が朦朧としているのか、目の焦点が合っていない。「どうしたの、ユーリ。今日の君は面白いけど、ちょっと変だ」


いつの間にか顔を上げていたジョーは、足がすくんでいるのか一歩も動けずにいた。今にも腰が砕けてしまいそうなほど、上半身をのけ反らせている。


「くっ」


俺は走って屋敷を後にした。ケイと顔を合わせたのは、生涯それが最後だった。



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赦し屋とひこじろう(連載)を同時に書いてます

暇だったらそっちも読んでみてください

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