第5話 出逢い
ニアの体は、床と天井とを繋いでいる透明な円筒状の浴漕で、滅菌フィルムに包まれた呼吸可能な水溶液の中に、頭ごと沈められていた。
ミューズ社の商標ラベルが貼ってある特殊な細胞蘇生液を使用しているらしく、辺りには大型の空ボトルが幾つも転がっている。
全身に生命維持を監視するセンサータグが貼り付けられ、浴漕の外に置いてあるパソコンと無線で繋がっていた。画面にはニアの脈拍、心拍数等が規則正しく波打っている状態が記録されている。銃弾を受けていた傷口からは絶えず細かい気泡が立ち、損傷していた細胞が見る々うちに再生されて行く。
―「何の用だ?」
画面には『ドクター山崎』と呼ばれている医師の姿が映し出されていた。
「あんたがセンターの医局長さんか?」
二十歳前後に見える赤銅色の肌をした銀髪男は、無愛想に言った。
―「……そうだ」
「お宅等の持っている情報を開示してくれないか?」
彼の要求に納得が行かず、ドクター山崎は怪訝そうに男を見る。
「探しモノ……いや、人が居たよな?」
―「見付かったのか?」
ドクター山崎は身を乗り出し、画面に食入った。
「いや」口元を緩めるが否定し、肩を竦めて惚けて見せる。「まだ、本人だと確認出来ていない」
―「……何が望みだ?」
男の次の言葉が明らかに判っている口振りで、軽く首を傾げる。
「二人の経歴を知りたい。あの双子がそこへやって来る前のね」
―「経歴? ……断る。捜索には何ら関わりが無い」
男の言葉に意外だった様だが、彼は怯む事無く毅然とした態度で撥ね付けた。
「そうか? なら、良い」
あっさりと男は引いて通信を切った。
見知らぬ男からの通信が途絶えた後、ドクター山崎は肩で一つ大きく息をした。眼鏡を外して右手で軽く目頭を揉む。ニアとマックが行方不明になってからずっと神経を張り詰めたままだった。
心労の為か、ドクター山崎の表情は一段と暗い。青白い顔の頬の肉は削げ落ち、両眼は落ち窪んでいる。単なる心労だけでこれ程までになるとは考えられ難い。
スタッフの誰もが、ドクター山崎が病を患っている事を察していた。しかし、医師である彼への気遣いから決してそれを口にはしなかった。
足元が覚束ない状態で、通信室から出て行こうとしていた所を所員に呼び止められる。
「ドクター山崎、今の通信……」
引き留めた男は、報告を躊躇った。
「うん?」
ドクター山崎は努めて穏やかに応じる。
「すみません。遣られました。一応、通信防壁を張っていたのですが、簡単に破られて……」
彼は申し訳なさそうに状況を伝える。
「あのグレネイチャ、単なる賞金稼ぎかと思っていたが……甘く見過ぎたな。こちらからは?」
「はい。OKです。」
「それを連邦の三島にまわせ。接触して来た人物を洗い出す」
「了解」
* *
「情報提供拒否られたなら、こっちから調べてやるまでさ」
男は手元の画面を切り替えた。通信の間に素早くセンターの中央管理A・Iに潜入していた。何重にも厳重にロックが掛かっているが、男は意図も簡単にそれらを解除して行く。
男はニアとマックの項目を見付けた。
モニタは左右に分割されて、一方には全身のシルエット、そしてもう一方には実際に子供の損傷した頭部や人間の器官、そして夥しい幾つもの肉片が、濃い黄褐色の水溶液に漬け込まれている。画面の左上にはつい半年前の日付と経過時間が表示されていた。
「生体実験? 何だよこれは……たったコレだけの部位で……まさか蘇生? マジで?」
うわ言の様に呟く男の眼が鋭く光った。その画面が何を意図しているのかを察する。
画面は早送りされており、経過時間の数値が恐ろしい早さで進んで行く。そしてバラバラだった肉片も、恐ろしい速度で一つの人間の身体へと再蘇生されて行った。
「クローン? いや、違うな。手法がまるで違う……」
男は固唾を呑んで画面に食い入る。
やがて、身体の持ち主が完全に復元された。
水溶液の中には、自分が助けた子供と同一人物と思われる子供が沈んでいた。濃い黄褐色をしていた水溶液は再生時に使用されたのか半分以上水位が減り、すっかり色を失っている。
男はコンソールに頬杖を付いて暫く考え込んでいた。徐にもう一人の男の子のデータに手を伸ばす。
「どう思う?」
画面を見詰めながら、船のA・Iに問い掛けた。
―「コッチガおりじなる……デハナイデス。おりじなるハ別デス」
A・Iは二人の情報を読み取って答える。そして臓器関係の殆どが移植されていた履歴を画面に映した。
「何だ。双子と言ったって、創られた双子じゃないか。何処にでも居る様な子供が何でミューズ社と関係があるんだ? 人間のクローンや死体蘇生がご法度なのは分かるが、これは……それだけの理由じゃない……のか?」
それまでこちらから密かに繋いでいたモニタが、唐突に切れた。どうやらセンター側に気付かれたらしい。
「ま、アイツが気付けば解るかな」
男はふと気配を感じて手を止める。
―「気ガ付イタヨウデス」
「ああ」
A・Iの言葉に、男は深く頷いた。
ニアが意識を取り戻した様だ。激しい水音に混じって、彼女が肺にまで入っていた治療液をむせ返りながら戻しているのが聞えた。
「お、気が付いた?」
「いやぁーっ!」
ドアを開けて覗き込んだ途端、ニアを監視していたパソコンが凄い勢いで飛んで来た。
男は慌ててそれを両手で受け止める。
「なっ、ななな……何でハダカなのぉ? それに、ここ何処ぉお?」
ニアはもう半狂乱だ。
「くっ!」
ニアは、右腕を後ろ手に捩じられ、固められていた。普通ならこれで身動きは取れない。が、強引に彼女は体を無理に捩ろうとした。
細い腕が折れると危険を感じた男は、ぱっと手を弛めた。
その機をニアは見逃さない。瞬時に男の手から抜け出した。
素早くニアの手が動く。
不用心にも、目の前のテーブルにサバイバルナイフが置いてある。
ニアは体を翻すと同時に、眼にも留まらない速さで何度もナイフを薙ぎ払った。男は素早く切っ先をかわすが、ニアには男が動揺しているのが伝わっている。
もう一度、ナイフが大きく空を切った。が、そこに男は居ない。
先を読まれて体を一歩引かれていた。手首を無造作に掴まれ、斜め下前方に軽く引っ張られる。それだけで十分だった。体勢を大きく崩し、そのまま簡単に投げ飛ばされた。ニアが突っ込んだ勢いを逆に利用されたのだ。
「きゃんっ!」
壁に逆さまの状態で背中から叩き付けられた。容赦無しだ。
すっと目の前が暗くなり、意識が遠ざかったニアの体は、糸の切れたマリオネットの様に崩折れる。
男は肩で息を整えながら、ニアの両手を後ろに廻してガムテープで拘束する。
「何てェ子供だ」
自分の判断の甘さと、ニアの動きに付いて行くのがやっとだった事に苛立ちを覚えた。
―「アーヴィン」
「何だよッ?」
男は忌々しそうに船のA・Iに噛み付いた。
―「三島課長カラノ通信」
「あぁ?」
片方の眉が上がる。
腕組みをして、身体を乱暴にシートへ投げ出し胡座を掻いた。
彼――アーヴィンは、荒い息のまま通信回線を開く。
正面の大型モニタに映った白髪交じりの老紳士が、彼を見るなり驚きの表情を浮べて絶句した。
「……で?」
アーヴィンは老紳士を促した。
やや間があって、老紳士は我を取り戻す。
―「ア、アーヴィン……アーヴィン・オースティン? 本当に……本当にお前なのか?」
呻く様に声を絞り出す。
「ちゃんと足は付いてますよ? で、そんな事を言うためにワザワザ連絡を遣したんですか? 三島課長。いや、もう部長でしたよね?」苛々しながら三島に喰って掛かる。八つ当たりもいい処だ。「そっちを大分覗かせて貰いましたからね。とっくだと思っていました。遅いくらいだ」
―「もしや、我々が捜している双子と会ったのか?」
「居ますよ。もの凄くイキの良いのが」
アーヴィンは背後に顎を杓って見せた。言われるままに三島は彼の背後に視線を遣る。
室内中のあらゆる物が散乱しているその奥に、裸のままで壁に向かって横向きに倒れている子供の後姿があった。華奢な背中からは男の子か女の子かは判断出来ないが、子供は後ろ手にテープで拘束されている。
―「……説明して貰えるかね?」
明らかに、別の意味で三島が狼狽しているのが判り、今度はアーヴィンがうろたえた。あまりにも間が悪い。
「う……?」
ニアは後ろ手に拘束された上から、白い大きなTシャツを着せられていた。襟口から細い肩が片方出ている。その肩には、部活で日焼けした小麦色の肌にくっきりと白くランニングシャツの跡が残っていた。
意識を取り戻したニアは、状況が把握出来ないまま上半身を起こした。ぽやんとしながら、床に正座する。
ニアの表情は先程とは違って精彩さを欠き、妙に不抜けていた。
「お前……大丈夫か?」
アーヴィンは左足を付いて長身を折り曲げた。左手でニアの顎を上げて彼女の顔を覗き込む。
「痛い所は無いか?」
自分で投げ飛ばしておいてそれはないかと、訊いた事を後悔した。
子供であってもニアは女の子である。特別意識する心算は全く無かったが、それでも彼女を直視することを躊躇ったアーヴィンは、視線を逸らす。
その視界に、偶然、銃創のあるニアの左腿が映った。銃弾の痕は全身に十数か所にも及んでおり、至近距離から撃たれたと思われるその全てが貫通していた。勿論足も何箇所か射抜かれていた。が、既に再生され、新しい肉芽の痕がほんのりとしたピンク色に残っているだけだ。
「流石はミューズ社の誇る再蘇生液だ。あの短時間で銃創が殆ど目立たな……い?」
「……」
ニアと視線が合った。
彼女は船室のライトに照らされて、見様によっては瞳が赤く見える。身長百五十弱。体重は目視する限りでも四十は無いだろう。
(まだ小学生じゃないか。こんな子供を……)
アーヴィンはニアを助けた時の事を思い出していた。
『スター・ミューズ』に潜入しようとしたアーヴィンは、船の外壁に取り付いて間も無く、これから乗り込もうとしていた排出口らしいハッチから、宇宙服さえ着用していない無防備の子供が突然放り出されて来たのを見付けて、驚いてしまった。
人命を優先したアーヴィンは、急いで応急処置を施すと、自分の小型宇宙船へとニアを連れて戻って来たのだ。
(何でこんなのが降って来たんだ? しかも撃たれて……上で一体何が起こっていたんだ?)
状況から考えても、ニアは文字通りの意味で廃棄処分された事になる。
(ミューズの会社から?)
ニアの虚ろな瞳が微かに反応した。
「……誰?」
ニアは小首を傾げてじっとアーヴィンを見上げている。
女の子から凝視されて、アーヴィンの方が逆に怯む。
「……お前、俺が怖くないのか?」
「どーして?」
寝起きの様なニアの瞳には恐怖心が全く感じられない。むしろ彼の質問の意図する事さえ理解出来てはいない様だ。
(……グレネイチャの俺を見ても全くの無反応か。それとも、単にグレネイチャを見た事がないだけか? ……まさか存在すら知らないって言うんじゃないだろうな?)
グレネイチャ。
宇宙世紀の初頭に一部のセレブ達の間で流行した奴隷難民達の事だ。
赤銅色の肌と銀髪に蒼い眼を持っている。彼等はその目的の為に例外として承認され、人工的に掛け合わせて創られた突然変種の亜人間。彼等には凡そ人権などというものは認められてはいなかった。
過酷な条件下での開発・開拓の強制労働に、初めは作業用ロボットと併用してエレメンタルを奴隷として就かせていたが、彼等の持つ特殊能力や異種への畏怖心から雇用者が激減。替わって現れたのがグレネイチャだった。
一説には、稀に見る蒼い瞳を持っていた為に、妬みを買い膚は赤銅色のままにされたとも言われている。彼等の持つ銀髪と蒼い眼はセレブの間で評判になり、開拓労働とは別の目的でも量産され、ペットの様に一時期は市場へと広く行き渡った。
しかし、エレメンタルよりも人間に近い存在であったが為に、好奇心や学習能力が高く、それ故に「人であること」の権利を求めて幾度と無く人間に武力抗争を挑んだ。
彼等は時として宗教や政治にも利用され、弾圧され、殺戮された。
常に被害者であったが、世代交代の末、遂には人間としての権利が認められるに至った。
権利を認められたものの、彼等の持つ銀の髪と蒼い眼。そして赤銅色の肌は優性遺伝の為、持て囃された反面忌み嫌われる事となる。
何世代も経った今でも争いを好む野蛮な種族と誤解され、見ず知らずの他人から時折理不尽な思いをさせられる。
アーヴィンは「グレネイチャ」と呼ばれて蔑まれて来た人種の末裔だった。
微かにニアの唇が動く。
「え?」
「……だぁ。凄い蒼。でも、右と左が違うー」
「はぁあ?」
アーヴィンは眉を寄せた。
「何言ってる? 蒼? 蒼って……ああ、俺の眼の事か?」食い入る様にじいっと見詰められてしまい、慌てて近付けていた顔を離す。「あ、ああ、右目は創り物さ……お前、どこか打ち所が悪かったのか?」
アーヴィンの心配を余所に、ニアは額に掛かった前髪を掃おうとして、手が動かない事に気付いた。朦朧としていた意識がハッキリして来る。同時に、自分の於かれている状況が、あまり好ましくないと判断した。
仕方無かった。素肌の上に心許無いTシャツ一枚。しかも後ろ手に拘束されている。
「何? これ……ニッ、ニアをどうするの?」怯えた様に肩を竦めて後退る。「へ、変なコトしたら、大声出してやるんだから」
声が微妙に震えた。言っておいて顔が赤くなる。
「はぁ? 今頃何言っているんだか」
(やっと正気に還ったな?)
アーヴィンはウンザリといった様子だ。
「さっきから大騒ぎしている癖に……あのな、一応俺にも選ぶ権利ってモノがあるんだ。小学生相手に何しようっての?」
片手をひらひらさせた。ニアは問題外と言わんばかりだ。
「うーっ。ニアは小学生じゃないもん!」
言われてニアは膨れた。安心はしたものの、それはそれとしてアーヴィンの一言は彼女にとって不本意な言葉だった様だ。
「あ、そう。そりゃ失礼」
(嘘吐け。どっから見ても小学生だ)
アーヴィンはニアの言葉を信じなかった。
「うーっ! ニアの言ってること信じてない〜」
彼の態度は見え々だった。適当にあしらわれてニアは一層不機嫌になる。
(気に障ったのか? 俺、一応謝ったよな?)
ニアの反応に、アーヴィンは理解出来ないでいる。
「ここ何処?」
ムッとしながら、ニアは辺りを見回した。さしあたってクルーザークラスの宇宙船だろうか。
「『スター・ミューズ』の外。折角船内に潜り込んだのに、お前が落っこちて来るんだものな」
ボヤキながら、正面の大型スクリーンを切り替えた。白いフィルタが消えて操縦室から外部が見渡せる様にする。
そこには何時間も前にニア達が密航した白い巨大船『スター・ミューズ』の外壁が広がっている。その側面にこの船は取り付いている様だ。恐らく監視レーダーの死角に取り付き、ジャミング・シールドでも張っているのだろう。
「放っとけば良かったじゃない。それに、ニアの事、お前々って言わないでよッ」
仏頂面でニアは突っ掛かった。アーヴィンの一言々がカンに触る。
「はあ? 放って……って、放って於けるか? 普通。あのままだと船外へ排出されて死んでいたんだぞ? それに、手当てが遅れていたら……大体、お前どうしてあんな所から落っこちて……」
聴きたいことがありすぎてアーヴィンは混乱した。
しかし、当のニアは彼の言葉を全く聴いてはいない様だ。首を廻らせて辺りを見渡すと、ダストボックスから見覚えのあるチェックの布がはみ出しているのを見付けた。
「あーっ! あたしの制服ぅ〜」
ニアはアーヴィンの言葉を遮った。
「あ? あれか……って、聞けよ! お前、人の言っている事を全く聞いて無いな?」
無視を決め付けたニアにアーヴィンは呆れる。
「あれか。じゃ、ないわよ。ニアの制服どーしてくれんの?あんなにしちゃってェ〜。昨日クリーニングから戻って来たばっかなのにィ!」
ニアは涙眼になり、真っ赤になって怒り出す。
無理も無い。介抱するのに緊急を要していた状態だった為、ニアの制服は下着まで総て切り裂かれていた。辺りには、拭き取れていない血溜りの跡が生々しく幾つも残っている。
「お前、それ(血で)汚れているのに」
「この格好で何処行けってゆーのよっ! 学校の制服なんだよ? もぉ〜!」
アーヴィンに噛み付くように言い放つ。
「制服なんか俺が知るかっ! さっさと学校終わったら着替えろよ」
彼は厄介なモノに関わってしまったとばかりに、がっくりと大きく肩を落とすと、別室へ消えて行った。
残ったニアはチャンスを見逃さない。拘束されている両手に足腰を潜らせて、両腕をTシャツの襟から出す。
「ん〜っ」
力一杯手を左右に引くが、テープががっちりと貼り付いてびくともしない。バランスを崩してひっくり返る。
暫くの間、足を掛けてみたり、噛み切ろうとしてみたりと、必死にもがいていた。
「ほら、これでも着て……」
戻って来たアーヴィンがニアを見て固まった。
暫らく入り口で吹き出しそうになりながら静観していたが、ニアがテーブルの上に戻しておいたナイフに気付いた処で、彼女を止めた。
ニアの手がナイフに届くより早く、アーヴィンの手が動いていた。ニアが気付き、決まり悪そうにそっぽを向いて膨れっ面になる。
「怪我をするぞ。外してやる。けど、外した途端にまた大暴れはゴメンだ」
そう言って、ナイフをテープに軽く当てた。テープは抵抗も無くスッと切れる。
ニアは黙って膨れたままだ。
「そういや、まだ名前訊いてなかったな? 俺はアーヴィン・オースティン。アーヴィンだ。報道カメラマンさ。お前、行方不明になっている双子の一人だろう? 『ニア』って言ってたのが名前か?」
「うん」
アーヴィンからテープを剥して貰ったが、自分で力任せに引っ張ったせいで、両手首が真っ赤になってしまい、少し腫れている。ニアは顰めっ面で両手首を擦った。その鼻先にアーヴィンが自分の服を突き出す。
「ちゃんと返せよ? けどサイズが……まあ、ベルトで締めりゃ何とかなるか」